学音四兄弟の過去~親がいなくなるとき~
さて これを見ている方は前回の学音四兄弟の日々を見た方だろうか
そんなもの見なくてもこのお話はもちろん通じるのだ
でも前もおもしろいから見ないでというのは嘘になる
さてこのお話は 学音ソプラノ 学音バス 学音テナー 学音アルト
この4人の両親が再婚したところから始まる
その11年後が前のお話なるわけだ
これから話すのは その両親が死んだときのこと
ものすごく普通で ありがちな死に方 しかしこの4人にとっては
忘れられないもの それを今お話しよう
え?僕?僕は・・・ただの黒猫だよ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さてさて 前置きを未来の自分がしてくれたところでこんにちは
ただの黒猫・・・このお話のナレーションみたいな役さ
僕は今ね 学音アルトとバスの学校にいるのさ
なぜって?それはね今日がアルトの卒業式だからさ
今 やってる最中だよ バスも同じ学校
え?アルト バスって誰かって?
そこから話すかな 学音アルト 学音バスは学音家の長女と長男なんだよね
あと下に学音ソプラノ 学音テナーっているんだよね
たしかソプラノが小学二年生 テナーは幼稚園年長だったかな
あと少しでテナーも一年生 早いねー
ん?人が出てきた 卒業式終わったんだね
「アルトー どっかよってくー?」
「どうしよっかなー?」
とアルトさん出てきましたよ
ちなみに隣にいるのはアルトさんの親友ピノアさん
アメリカだかイギリスだかのハーフらしいよ
日本に長くいるから日本語ペラペラなんだってさ
「ん?」
とアルトは正門のほうをみる 一台の車がある
窓をあけて手を振っている
「・・ごめん ピノア迎えに来てるからまた今度!」
「解ったよー 後で連絡するねー」
とアルトは走って車のほうに行く
ついたとたん
「母さん!なんでいる!?」
と怒鳴る
「いいじゃないのー娘の卒業式ぐらいでないとねー」
「いやいやまって 私これでも早く来たほうなんだけどさ 一番にでて車までいってここにくるなんて不可能!駐車場反対側だよ!?」
と母とアルトの言い合いがある
学音 メトロ四人の母
おっとりとした性格で恋愛小説好き・・・大人だけどね
「しかたないだろう 仕事終わってすぐきたんだからな」
学音 獅鬼(がくおん しき)四人の父親でメトロの夫
仕事熱心だけど家族思いのいい人
なんでくわしいかって?
この二人が餌くれたりするからちょっとだけなついたのさ
あ バスさんもでてきたよ
「片付け終わったなーバスー」
「ほとんどやってないだろ 虎野」
「そうだっけか?」
バスの隣にいるのは虎野 バスさんの一人っきりの友達
みるからに不良っぽいけど やさしいよ 前食べ物くれたからね
「おい バスあれお前の親じゃね?」
「・・本当だ それじゃまた」
「おうっ!」
とバスは虎野と別れる
「どうしたの?卒業式にでてないのに」
とバスは言う うんまずする質問だよね
それにメトロさんは・・・
「獅鬼さんの仕事おわったらすぐきたのー 一緒に帰りましょうー」
といった のんびりですねぇ・・・
「はいはい」
「解った」
と二人は 車に乗る
そして家に行くまでの間 これから何かが起こるかのように
周りはざわめいている その瞬間なのだ 目の前に対向車が来た
もちろんぶつかる ぶつかって事故になる
警察の音が聞こえる 四人は血だらけだ 後ろの二人は怪我は少ないが
夫婦はひどいものだ そして4人とも救急車に運ばれる
病院で話しててもつまらないよね さて下のお二人のところにいこうか
~学音家~
「おとーさんとおかーさん おそいー」
「おなかすいてるの? 今日はお姉ちゃんのそつぎょうしきみたいだがら
いっぱいたべれるよ!」
「いっぱい?」
「そう!いっぱい!」
と話している二人 学音ソプラノと学音テナー
うんまぁ少し前に事故があってしかも犠牲が両親と姉と兄とは思わないよね
ドタタの音とピンポーンの音がする
「はーい?」
「ソプラノちゃん!」
と隣のおばさんが飛び出してきた
「はわわっ!なんですか?」
「えっとねあのね・・」
とおばさんは息を整える
まぁ急いだ理由はおそらく
「お父さんたち病院に運ばれたのよ!」
だろうね
「びょーいん・・?どこか怪我でもしたんですか?」
とすらすらという いやいや怪我どころの話じゃないよ
「えーと・・とりあえずおばさんの車のって!病院までいそぐわよー」
「?・・はい!」
「あ~い」
とソプラノ テナーは返事をする そしておばさんの車に乗り
病院へ急ぐ さーてとうまく病院内のこと聞き取れるかな?
~病院~
「あのー?さっき運ばれた学音という方の病室は?」
「あ・・はい 少々おまちください・・・405号室と704号室ですね」
と受付の人は言う
「でも704号室の人はまだ手術中ですね そうとうな重症でしたから」
「ありがとうございます」
とおばさんはソプラノ達をつれて405号室に行く
~405号室~
405号室にはアルト&バスがいた
「あら 思ったよりも元気みたいね」
「おねえちゃん!おにいちゃん!」
とソプラノは二人に近づく
「あう・・まって そぷらのおねえちゃん」
とテナーは追いかける
「卒業式にこんなになるなんて・・思っても見なかったわ」
とアルトが言う まさにねまぁでも卒業後でよかったじゃないですか
前だったら卒業式でられなかったですもんね
「おにーちゃん怪我してるー」
「してるー」
「大丈夫だよ ソプラノ テナー」
と下三兄妹は会話
「でも 退院するには数週間かかるんだって しばらくは二人っきりね」
「だいじょうぶだよ!おねーちゃん!」
「だいじょうぶー」
とソプラノ(テナー)が言うと続けて
「ソプラノね!はるやすみに入ったから!テナーの面倒みれるんだよ!」
「みられるのー」
ソプラノの一人称は「ソプラノ」かわいい小2ですね
「そう?無理しないでね?」
「まぁ 料理とかは私がやるわ さすがにあぶないもの」
「ありがとうございます」
とバスは言う そして
「ソプラノーちょっといいか?」
「なにー?」
「(こそ)お兄ちゃんの机の上に本があるんだ それを明日持ってきてくれるか?」
「うん わかったー!」
暇つぶしでしょうねー 今日も暇でしょうに
そしてソプラノたちは帰っていく 両親は手術中だからみられない
窓側にバスのベットがあるため 帰っていく3人を見下ろす
その数分後 医師と看護師がやってくる そして
医師から出た言葉に二人は驚く なんの言葉か?
ここまできたなら解るだろう アルト バス ソプラノ テナーの両親
学音獅鬼と学音メトロが死んだのだ
~数週間後~
「退院おめでとー!」
とおばさんがお祝いをする
アルト バスが退院したからだ
「おめでとー!」「おめでとー」
どっちかどっちか解る?テナーはただ復唱してるだけだから『!』とか『?』は
あまりつけないんだよ
「こそ そういえばソプラノちゃんとテナーくんに伝えたの?」
「こそ いえ・・まだ・・・」
「そう・・早めに伝えるのよ?」
「はい・・・」
もちろん両親の死のことだ 葬式したんじゃないの?
なんでも二人の退院を待ってたらしいよ
とパーティーは終わり おばさんは帰った
「・・・ソプラノ テナー」
「なぁに?おねえちゃん」
「?」
とアルトは二人を呼ぶ
「・・・あのね お父さんとお母さんのことなんだけど・・・」
「?元気になったの?びょうしついっても誰もいないからどこか移ったの?」
とソプラノは言う その言葉にバスは
「ソプラノ・・・父さん 母さんは・・・死んだんだ」
と言う え?とソプラノは言う
「しん・・・だ・・・?ほんとうの・・おかあさん・・のように?」
バスとソプラノの生んだ母は病気で亡くなっている メトロさんと再婚するまで父子家庭だったのだ
「ううっ・・うわーーーーーん!!」
とソプラノは泣く
「そぷらのおねえちゃん?なんで泣いてるの?」
とテナーは聞く まだいまいち状況をつかめていない
そしてアルトもなく もらい泣きだ
泣く ただ泣いている 両親を失った悲しみで泣いている
そして夜は更けていく
~~~~~~~~~~~
これが死んだときのこと アルト バス ソプラノ テナーは
このことを忘れはしないだろう
ただの事故 ありがちな事故 しかし
四人にとっては忘れられない事故
その過去があったからこそ 11年後のあの4人が
あるのだろう さぁ次はどんな話をしようか
でも 今日はこれでお仕舞いだ
学音四兄弟シリーズ 港龍香 @minatoRK
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