4.
目を開けると、真っ先に飛び込んできたのは、心配そうな駆人くんの顔。
「よかった! 目、覚ましたんだな」
体を起こして、あたりを見回す。体育倉庫。黴のにおい。すべては元のまま。
そのはずなのに、世界のすべてが違って見える。
わたしの手を握る駆人くんの両手は、緊張のせいだろうか、汗で濡れていた。
「体、どっか痛くないか? 急に気絶なんてするから、どうしたのかと――」
わたしは言う。
「あのさ。手、離してくれる?」
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