最初のウタ~雪里 燈夏祈のカナシミ~

あるところに塔がありました

その塔の名前を知る人はいませんでした

その塔に近づくと 声が聞こえます

否 歌が聞こえます

いろんな人の カナシミノウタ

私はいろんな人のカナシミを貰って歌にしました

私のカナシミを埋めるために

いろんな人のカナシミを集めました

自分がこの世で不幸だと思いたくないから

私はずっと 集めていました


でも17歳のとき

ある男の子が塔に来ました

加不思 鏡太

私が小さい頃にあったきりの 男の子

小さい頃に約束をした男の子

私は忘れもしなかった男の子


このお話は

私 雪里 燈夏祈が話す

カナシミノウタのもう一つのお話


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


8歳の誕生日

私の家は火事に会った

しかもそれは

事故でもなく 自殺のためでもなく

故意 他人の手でだ

その犯人は 泣いている私の目の前でこう言ったのだ


『誰でも良い 火事を生で見たかった』と


なんで?

その対象が 私の家なの?

どうして・・・・どうして私のお母さんと親友を殺したの?

私は逃げた

苦しくて悲しくて逃げた

たどり着いたのは

昔 お母さんとお父さんの見つけた塔

舞雪塔だった

私はそこに隠った

蒲己雨お姉ちゃんに お父さんに一緒に住もうと言っても

私はそこから離れなかった

そしてあるとき 一人の男の子が来た


「なにしにきたの?」


「うわぁ 人がいたんだ!」


と男の子は驚いていたけどしばらくして

ここに来た理由を話した

悲しいことが起こったからここで泣いていようと思っていたらしい

私はそのカナシミを聞いてあげた

いわゆる愚痴というものか

私はそのとき思った

このカナシミを歌にしよう

歌は嫌いじゃない

むしろ大好き

そしてそのカナシミを集めよう

今まで私はこの世で一番不幸って思っていたかもしれない

でもそうじゃない

悲しんでいる人なんて 沢山いる

私が 一番不幸じゃないそう思うために

カナシミを集めよう


~6年後~


あぁ 暇だなぁ・・・・

最近変な噂たって 人こなくなったんだもん

暇 暇 暇!

そうだ 一回歌った歌を歌おう!

なんか歌が三回続いて嫌だなぁ・・・

どの歌を歌おうっかな

そうだ・・・・あの歌だ


「一つのボールがありました そのボールがなくなった

一つしかないからみんな大騒ぎ どこに行っても見つからず

みんながあきらめかけた時 ボールが見つかりましたとさ

見つかった場所は秘密基地 たった一人の子が疑われた

取ってもいないのに疑われて 精神壊れて死んだとさ」


懐かしい

これ一番最初に会った男の子のカナシミだ

良く覚えてるなぁ 私

と歌ったあと人影が見えた

誰だろう?

もしかして新しい カナシミをくれる人!

やった 早く準備しなきゃ!!


「ごめんくださーい」


数分後その人影の人が来た


「あなたは誰?」


「へっ!?」


「・・・あなたは何しにここにきたの?」


ずっとこれで話してるから大丈夫! 

よーし カナシミ・・・・は・・・・あれ?


「・・・なーんだ 満ちてないじゃん・・つまんなーい」


本当につまらない

久しぶりに人が来たとか思ったら

カナシミが満ちてないひとだとは

つまらないなぁ

私は もう一度人を見る

あれ・・・?

どこか面影がある・・・・

誰だろう・・・・思い出せない・・・


「お前は誰だ」


と人は聞く


「その言葉そっくりあなたに返してあげる 人に名前を聞くときは自分から名乗るのが礼儀じゃないの?」


まぁ 私にも言えるけどね


「あぁ・・俺の名は加不思 鏡太」


「かふし きょうた・・・ふーん」


かふし きょうた きょうた・・・きょうた・・・?もしかして・・・・

きょう君!?

ま・・・まさかね


「で?お前の名前は?」


「私の名前は 雪里 燈夏祈!」


と言う

私の名前 漢字は可愛いけど言葉って怖いのよね

悲劇って・・・・って思うし

まぁキョウタ君はその悲劇って漢字思ってるだろうなぁ

よし一発 入れてみよう


「変わった漢字なら同じでしょ?」


「お前は心が読めるのか!?」


「あと漢字わかんないけど その悲劇じゃないからね」


「お前は俺の心を文字にして見てるのか!?」


ふふ・・・楽しいなぁ

これがもし

本当にきょう君だったら

覚えてるのかな

あの時の約束

一回あったときにした

あの約束を・・・


~次の日~


制限時間付きでキョウタ君にカナシミ人を連れてくるよう言ってきた!

これはこれでいいかも・・・

カナシミ人増えるしね!

そういえば 私の年齢いったらキョウタ君がっかりしてたんだけど・・・・

どうしたんだろ?

年下とか思ったのかな?

もし あのきょう君だったら わすれ・・・ちゃってるのかな

そうだったら寂しいよ・・・・

まぁ 年下に見られるのも仕方ないかもしれない

8歳からずっとここにこもりっぱなしだし

一番の成長期に栄養にいいもの食べてなかったしね

だから 成長してないのは仕方ないかも・・・・

・・・・・・・いや胸じゃないよ?

身長だよ?

たしかに 胸も貧相だけど・・・・

背のほうだからね?

はぁ・・・・・と自分でこんなこともしてもなぁ

暇しかない・・・また歌おうかな・・・

それしかないしねぇ・・・


「♪~♪~・・・誰か来た」


誰かな?


「雪里いるかー」


おぉ 昨日の今日なのに


「おぉ!キョウタ君ではないか!」


「ほれ 約束のもん!」


「一日で来るとは キョウタ君はいい子だな~」


「俺は子供じゃない・・・」


うんうん キョウタ君はえらい!

普通は不思議がって来ないのにね!!


「あの・・・」


と後ろの女の子が話しかけてきた


「今晩わ!私 雪里 燈夏祈!」


「あの・・・えっと・・私は局薬 みなづだけど・・・」


「へぇ・・・きょくやく みなづねぇ・・・」


ふーん キョウタ君の彼女じゃないみたい

よかったぁ・・・


「あの・・・ここは?」


「悲しみをあげる場所・・・って言っておくよ」


とキョウタ君は言った

うん いい答えだね!


「キョウタ君に連れてこられたなら悲しみを持っているはず・・・」


私は言う


「あなたの苦しみ静めましょう

 あなたの悲しみ晴らしましょう」


「あ・・・あの・・・」


「あなたの・・・悲しみなぁに?」


「わ・・・私は・・・・」


と私はミナヅちゃんの悲しみを聞く

ミナヅちゃんはお嬢様なんだって

でもそれを周りに知られたくなくて

それをずっと隠して生きてたの

でも バレてしまった

バレたのは暴力事件の犯人

喋らない変わりに 金をよこせと言って

ミナヅちゃんをおどした

嫌な奴だね

その男

ミナヅちゃんが言い終わると ミナヅちゃんは倒れてしまった


「局薬!」


「キョウタ君 ミナヅちゃんを家に帰してあげてねー」


「あ・・・あぁ・・・」


キョウタ君は帰っていった

さぁてと 今から一番の楽しみでもやりますか!

と言っても私 歌うことに長けても 作詞は下手なんだよねぇ・・・

そうだな・・・こんな歌にしよう


「その子は一家のお嬢様 しかし普通の生活にあこがれて

親の進めた学校に行かず 違う学校に入ったとさ

親友呼ぶものできたけど 自分がお嬢様だと気づかれなくて

ずっと黙っていたのに ある時ばれてしまった

ばれた人は男の人 暴力事件の張本人 

その子は脅され 日々不安になっていた」


うん 自分の中では上出来

かもね


~一ヶ月後~


あれから キョウタ君カナシミ人連れてきてくれない・・・

暇 暇 暇暇!!


「あーあー!ひまぁ・・・・って誰だ!」


「俺だ いつもいつもそんなこと言うな 雪里」


「なんだキョウタ君かー びっくりびっくり どこかの刺客かと思ったよー!」


「お前はどこに恨みを持たせた・・・・」


冗談 冗談

キョウタ君はいいツッコミをしてくれるなぁ


「加不思君 その子は?」


またも後ろに女の子がいる

でも彼女じゃない

うんうん 良かった良かった


「今晩わ 私雪里 燈夏祈! あなたは?」


「院瞳 亜莉栖よ」


「いんどう・・・ありす・・・・ふーん なかなかな悲しみだよ」


うん 今までの中でも 一番いいカナシミ


「かな・・・しみ・・・?」


そう 悲しみだよ アリスちゃん


「あなたの苦しみ静めましょう

 あなたの悲しみ晴らしましょう

 あなたの悲しみは一体なに?」


「私は・・・・」


アリスちゃんは話してくれた

自分の悲しみを

アリスちゃんの家は 病院

おじいちゃんは院長 お父さんとお母さんもその病院に働いている

そのせいか 親と関わることなど 少なかった

独りぼっちの入学式 卒業式 誕生日

アリスちゃんは ずっと一人だった

それがアリスちゃんの悲しみ

でもね アリスちゃん

もう知っているかもしれないけど

アリスちゃんの両親は

誰よりも アリスちゃんのことを愛しているよ

アリスちゃんは倒れた


「それじゃ アリスちゃんよろしくねー・・・・!」


うそ・・・だ・・・

ありえない ありえない!!


「キョウタ君・・・・・君・・・・」


「どうした?雪里?」


「・・・・・ううん なんでもないよ」


私は逃げた

なんでもなくない

キョウタ君いや・・・きょう君

君は 誰よりも

他に見たことない大きな悲しみを持っている

満ちてないんじゃない 大きすぎて解らなかった

私も・・・多分 きょう君自身も

私はわかる

あの悲しみなら

キョウタ君はきょう君だ

蒲己雨お姉ちゃんと一緒にいた

私が最初で最後に会った

そして・・・・私と約束をしてくれた

あのきょう君

でもきょう君

君は・・・私のこと

すっかり忘れてるんだね・・・

さぁ 歌うかな

そうだな こんな歌詞・・・


「その子は可哀想な子 親に愛されても相手にされず

ずっと孤独で生きてきた きっかけはある心変わり

友達が変わったのを見て 決心したとさ」


孤独で悲しくて

私とは逆

私はあの時一人になりたかった

きょう君助けて

私を・・・・一人に・・・・私の目の前からいなくならないでね・・・


~数日後~


はぁ・・・・

きょう君が見れない

好きな人だからじゃなくて

悲しみをしったから

素直に見れないよ・・・


「雪里いるかー?」


「おー! キョウタ君ではないかー! 待ってたよー!」


嘘 待ってない

でも キョウタ君に心配かけたくない

だから 待ってたって言わなきゃ


「ほー こいつがこの塔の主ってわけかー!」


「・・・・・誰?」


いやー 私この塔にいたわけだしね

知らないのは当たり前だけど

もしかしてきょう君の友達なのかな?


「俺は報道 樹斗だ!」


「あー・・・うんうん キョウタ君はいい人連れてくるねー うんうん 私は雪里 燈夏祈!」


どうやらそうみたい


「あなたの苦しみ静めましょう

 あなたの悲しみ晴らしましょう

 あなたの悲しみは一体なに?」


キト君は話してくれた

ことの始めは1年前

旅館として建てられた館が潰れた

経営困難それが理由みたい

キト君は潰れて間もなくその館に行った

調査ということで

その途中で少女にあい

一緒にその館に行った

しばらく 館を探索し従業員の部屋への入口のバルコニーで

キト君は恐ろしいものを見た

少女が そこから飛び降りたからだ

自分がここに連れてきたから

少女は死んだ

自分のせいなんだとキト君は自分を責めた

もしそうだったら私はあなたの悲しみをとっていない

キト君は少女と会おうと会わないと

少女はその日に死ぬつもりだった

つまり自殺

ただその日に行く人がいたから少女は

その人について行っただけの話なんだよ

悲しみを教えてもらったあとキト君はこう言った


「これが カナシミをあげたってやつか?」


「うん そうだよ キト君」


「鏡太ー 帰ろうぜー!」


「じゃ また来るな」


「おう! 待ってるよ! キョウタ君!」


またね きょう君

今日も私のこと思い出してくれてないけど

私はずっと待ってるからね

私は塔からキョウタ君とキト君を見下ろす

今回はどうしようか

キョウタ君

君はこのカナシミを知らなくていい

だから今回は歌にしない

時が来れば

キト君から直接話してくれるはず

それまで・・・・それまで待ってね


~局薬 みなづの事件から3ヶ月後~


「ここからみえる 夕日はきれいでしょー?」


「そうだな」


なんだろうな カップルみたい

でもきょう君一向に思い出してくれないし

思い出そうともしない

酷いなぁ

きょう君のカナシミもやっと見慣れてきたけどね・・・


「それじゃ そろそろ帰るから」


「また 明日ねー!」


きょう君は今 夏休みだから毎日のように来てくれる

嬉しい

きょう君を入れ違いに蒲己雨お姉ちゃんが来た


「どうしたの? 蒲己雨お姉ちゃん」


「もうもうもう! 燈夏祈ったら今日もとってもかわいい!!」


と私に抱きついてくる

蒲己雨お姉ちゃんはちゃんと 健康に過ごしているから

成長してる・・・

双子なのに こんだけの差だったら似てないよね・・・

意地悪だよ 神様は


「あぁ そうだそうだ 燈夏祈 きょうくんとゆうくん覚えてる?」


「覚えてるよ それがどうかした?」


「あのね・・・非常に言いづらいんだけど・・・」


蒲己雨お姉ちゃんは言った

きょう君とゆう君の父 弦座野 実都野が

死んでしまったことを


~翌日~


お通やにも葬式にも結局私は出なかった

蒲己雨お姉ちゃんは お世話になったからと言っていたけれど

私は行かなかった


「失礼するぞ 雪里 燈夏祈」


「んー?誰かなー?キョウタ君が何か喋ったかなー?」


それはないだろう

きょう君は約束を守ってくれる人

私はそれをよく知っている


「違う 俺はお前を知っているからここにいる」


よく見ると きょう君のお兄ちゃん

弦座野 勇堵ことゆう君だった

うーん・・・・兄弟でもやっぱり私の好みはきょう君かな


「ふーん・・・まっ 知ってるのはいいけど あなたのカナシミはもらえない」


「!なんでだ!」


ゆう君は叫ぶ


「人のカナシミはね もらえるものともらえないものがある もらえない物・・・そのカナシミは無くてはいけないもの ミナヅちゃんやアリスちゃんキト君とは違ってね」


全員 自分のせいじゃない

他人のせいだから私は貰ったんだ

そして・・・


「キョウタ君は・・・カナシミが大きすぎる 満ちているんじゃない カナシミが大きすぎて私にも他人にも そして・・・きっとキョウタ君自身も気づいていない」


そう 大きすぎる

私のカナシミなんかよりも

大きくて暗いカナシミ


「鏡太のカナシミは・・・?」


「いっぱいあるけど・・・一番大きいのは・・家族全員と一緒にいられなくなった事小さいときに起こったからかな?自分も泣きたいけどお母さんに心配させないようにずっとこらえてきたんだよ えらいねキョウタ君は」


そういっぱいあって ありすぎて 大きいカナシミになってしまった


「鏡太のカナシミをとることはできないのか?」


「んー無理だね あそこまで大きいと死んでないと無理・・かな」


「え・・・お前6年前に・・・」


6年前・・・・か・・・・

ゆう君が言いかけたときにドアが勢い良く開いた

きょう君と蒲己雨お姉ちゃんだった


「6年前になにがあったんだ!ゆうにぃ!」


「・・・6年前・・火事があったんだその被害者が蒲己雨 燈夏祈の母

そして雪里 燈夏祈なんだよ」


違うよ ゆう君 あの時死んだのは私じゃない


「違うよ ゆう君」


蒲己雨お姉ちゃんは こう言った


「6年前 死んじゃったのは燈夏祈のお友達なんだよ 6年前の・・・燈夏祈の誕生日 お友達とお母さんとでパーティーを する準備でお友達は先に来てたの 燈夏祈は委員会で遅くなってね 家に帰ったら 火事になっていたんだよ しかも事故じゃないって ところが驚きだよね」


そう 他殺 事故でも自殺でもない 他殺


「犯人がいたのか?」


「その通りなんだよきょう君」


私は こう言った


「犯人はね・・・誰でもいいから火事を生で見たかったんだって・・・そのあと自殺したんだけど・・・・そして友達の家にお父さんと蒲己雨お姉ちゃんが謝りに行ったの」


「燈夏祈はね お友達を殺してしまった罪悪感でこの塔に引きこもったんだ」


違うよ 蒲己雨お姉ちゃん 私は逃げたんだ

これ以上 あの悲劇を見たくなくて逃げただけなんだよ


「なんで・・・雪里はカナシミをもらっているんだ?」


「それはね 自分のカナシミを埋めるためなんだよ」


そう 自分の・・・自分のカナシミを埋めるために私は集めて 

歌にしたんだ


「疑問も解決したところで ゆう君!風邪ひいてたんでしょう?帰るよー」


と蒲己雨お姉ちゃんとゆう君はいなくなった


「雪里・・・・」


「なに?キョウタ君」


「・・・大丈夫か?泣き顔になってるぞ」


「あはは 昔のこと思い出したらだよ 大丈夫も何も・・・ねぇキョウタ君 覚えてる?」


私は試しに聞いてみる


「ん?何をだ?」


「小さい頃のこと・・・約束してたんだよね・・・あっ!いや小さい頃のだし今はたしてって訳じゃないよ!」


私は昔 きょう君とあったときのことを思い出す


『きょう君はねゆう君よりもかっこよくなるね!』


『そうかな?ゆうにぃは頼りになるし・・・』


『そう?きょう君のほうが私は好き!ふこうお姉ちゃんはゆう君みたいだけどね!』


『そうなんだぁ』


『そうだ!また会ったとき!こいびとになろ!』


『いいの?他に好きな人が出来るかもしれないよ?』


『ううん!きょう君以外にいないよ!ゼッタイ!』


『そう?また・・・いつか・・ね!』


『うん!ゼッタイ忘れないでねきょう君!』


『うん!ひげきねぇ!!』


あのときから

きょう君と再開した時からずっと思い出していた

この約束


「きょう君?」


私は問いかける


「わすれててごめんね ひげきねぇ 約束だね」


やっぱりきょう君は優しいね

約束思い出して 果たしてくれるから

だから私は きょう君が好き

好き 好き 大好きだよ きょう君!


~翌日~


ゆう君は きょう君の家に引き取られたって

あの お母さん加不思 奈姫っていったけ

おっとりなのに

隠れどSとは びっくりだね

夕方

きょう君はこの塔に来てくれた


「よっ ひげきねぇ」


「あ・・きょう君 カナシミ人連れて来た?」


「簡単に見つかるかって」


といっても もうカナシミを集めるなんてことしなくてもいいかもね

きょう君が居てくれたら

私はそれだけで 幸せだよ

でも・・・もし 悲しい人見つけたら

私は迷わず助ける

だから・・・だから・・・・


ーあなたの悲しみ静めましょうー

   -あなたの苦しみ晴らしょうー

~あなたのカナシミはいったいなんですか?~



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