Aルート エンディングです。
”彼女のブサイクな顔を可愛くしてほしい”
それが僕が一番に思い浮かべた願いだった。
『君の願い、叶えたよ』
僕は最後に神様からその言葉を聞いて気を失った。
「ん…うぅ…」
「ちょっとユウ君大丈夫!?」
心配そうに僕を見つめる彼女。
気づけば僕は病院のベットの上にいた。
「ヒカリ…?」
「よかった…びっくりしたよ急に倒れるんだもん」
そうか…僕は夢を見ていたんだな。
ん?
ん?
誰?このめっちゃ可愛い子?
「あ…あの、誰ですか?ヒカリの知り合いの方かな」
「何言ってるのユウ君、ヒカリだよ」
ヒカリ?ヒカリって言えば僕の彼女じゃないか。
いや、でもこんなに可愛いはずじゃ…え?
…はい?
まいったな。どうやらまだ夢を見ているらしい。僕の彼女がこんなに可愛いわけがない。
「ユウ君、やっぱりまだ疲れてるんだね。ごめんね。私がDIONに行きたいって言ったから…」
そう言って彼女は僕の手を握ってきた。
温かい。彼女の優しさが伝わってくる。本当に心配してくれてたんだ。ありがとな。ん?温かい?
左の頬をつねってみる…痛い…………え?
僕は一気に覚醒した。
いや、これ夢じゃねえよ!!!現実だ!!!ってことはあの時の夢って…
マジかよおおおおおおおおおおおおおおお!!
僕は心の中で叫んだ。
いや、だってこんなファンタジーみたいなこと起こるわけないじゃん!?
信じるわけないじゃん!?
しかも僕の好きなあの声優似じゃん!!
僕の彼女がこんなに可愛くなってるなんて!!!
「ヒカリ?本当にヒカリ!?僕の彼女!?」
「ユウ君!?急にどうしたの!?ヒカリだよ?本当に大丈夫!?」
「お…おう大丈夫。急にごめん、もうちょっと休むわ」
押し寄せる歓喜とともに興奮を抑えつつも、僕は現実を噛み締めた。
ただ一言、神様に言いたい事がある。
ありがとおおおおおおおおおおおおお
「おまたせ、ユウ君。いこっか?」
それから月日は流れ、僕とヒカリは今もこうしてデートをしている。
僕の彼女は完ぺきだ。人に優しくて思いやりがあり、スタイルが良くて要領がよく、炊事洗濯掃除から仕事までなんでもそつなくこなし、さらに有名大学出身で頭も良いからだ。さらにさらにさらに胸も大きく顔も可愛い!まさに完ぺきな僕の自慢する彼女だ。
あの一件から、僕はますます彼女が好きになり、デートの回数も圧倒的に増えた。
神様ありがとう。以前よりさらに、彼女とラブラブになりました。
どれくらいラブラブになったかというと…そうだな、言葉に言い表すと
”15センチ…彼女との距離が15センチ縮まりました”
これだけ聞くと、15センチなんてたいしたことないって思う奴もいるかもしれないけれど、僕にとってその15センチは2人の距離を大きく前進させたとても価値のある大きな一歩になりました。
神様ありがとう。
空を見上げながら、今日も僕たちはラブラブです。
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