よーく考えよ、名前は大事だよ(2020)
今後なんやかんや書いていく上で、便宜上の子どもたちの名前があった方が何かと便利だと思うので、子どもを名前で呼ぶ必要のある時には
3歳息子→
0歳娘→
とすることにする。
特に何の捻りもなく、私のハンドルネームから引っ張ってきただけである。
ただ息子の名前は、漢字は違えど、実際に候補にあった名前だ。
というわけで、その流れで子どもたちの名付けについて。
名付けというのは親から子どもに贈る最初のプレゼントであるというし、基本ほとんどの人にとっては一生モノ、悩みに悩む事柄である。
名前の響きや漢字の意味に、姓名判断からみた画数など、あれこれの側面から考え出したらキリがない。友人知人には、出生届の期日ギリギリまで悩んでいた人もいる。
かくいう我が家も、前述した要素は全部加味して考えた……が、うちは二人ともかなり早い段階で概ね決定していた。
息子・明(仮)の場合。
つわりが落ち着いた頃、『早ければ性別判明するよ! でもまあ大抵分かるのはその次の健診じゃない?』という絶妙な時期に実施された妊婦健診。ワンチャン性別が分かるかなとソワソワした夫も同伴で健診に行った。
本当に微妙な時期だったのだが、あっさり男の子と判明。素人目にも余裕で判別できるくらい、エコーで見た息子は、めっちゃ分かりやすく男の子だった。
その日の夜、さっそく名付け会議が開催された。
私はとある漢字を使いたくて、それに昔からよくある定番のやつをくっつけた名前にしたかったんだけど(〇太郎とか、〇也とか)、身近に同名がいたり、有名人と同じだったり、夫がこの世で数少ない大嫌いな人間と同じ名前だったりしてこの路線が難航。
ぐぬぬと行き詰まり、夫に話を振る。
「夫は子どもの名前、何がいい?」
「一也とか遥とか」
「(メモメモ)」
「あとはアキラ」
「アキラは〇〇ちゃん家と被るからなぁ」
「漢字は『翔』でアキラ」
「……ん?」
「あとは渚とかかな」
「全部アニメキャラの名前じゃねぇか」
「違うよスポーツアニメだよ」
「渚は暗殺の才能を発揮する可能性もありますが」
そんな心温まる会話をしつつ、名前をリストアップし、片っ端から姓名判断にかけた。しかも三種類のサイトで試した。
……が、どれもあまりよろしくない。
別に気にしなければいい話なのだが、一回試してみてしまうと、つい姓名判断で良い結果の名前にしたくなってしまう。
うーんどうしようなーと試行錯誤しているうち、ふと閃いた、『響きが好き』で、『私の使いたい漢字を使える』名前を試してみたところ、見事に姓名判断でも良い結果に。
他にこれ以上いい案も浮かばなかったので、性別判明したその日に、そのまま名前がゆるっと決定してしまったのだ。
熟慮が必要な事柄ではあるけど、その後、半年近く経っても結局意思は変わらなかったので、勢いというのも大事なのかもしれない。
因みに、前述した夫案の、free!とダイヤのエースと弱虫ペダルからは名前は取られていない。
『渚』は姓名判断の結果は良かったんだけど、
「海なし七県に住んでで、海への強い思い入れとか、夫婦での重要な思い出とかないのに、渚とは……」
という理由から次点にとどまってしまった。
そんなこんなで早々に名前(仮)が決まった息子。
なのでよくお腹の中にいる時によく呼びかけるという『ベビちゃん』とか『豆ちゃん』とかいう呼称ではなく、普通に今の名前で呼び続けていた。
しかし出産直前に、少しだけ揺らぐ出来事が起こる。
私は予定帝王切開だったため、出産日は朝から入院となっていたのだが。手術当日、午前中に入院し各種検査や点滴の処理が終わって、夫と2人になった後。
前日に弱虫ペダルの最新話を視聴した夫は、目頭を押さえながら告げた。
「子どもの名前……純太にしよう……!」
そして点滴に繋がれながら、私も視聴し、天を仰いだ。
とはいえ姓名判断にかけたら画数はよろしくなかったので却下になった。
画数が良かったら息子の名前は手嶋先輩にあやかっていた恐れがあった。
手嶋先輩かっこいい。
ともあれ弱虫ペダルになることもなく、息子の名前はそのまま当初案の名前で決定したのだった。
まあお腹の中にいる時からそう呼んでいたし、画数が良くても多分そのままいってたと思うけど。自転車のペダルは息子の代わりに夫が回してるから別に良いと思う。
そしてつい数ヶ月前に爆誕した娘・桜の場合は更に早く、性別判明どころか妊娠より前にほぼ決定していた。
まだ次の子どもを作ろうとすらしていなかった時期に、夫が耳鼻科であまりに待たされた際、待合で考案したものである。なんでだよ。ありがとう。
その名前は私も気に入ったので、早々に決定してしまった。まだ腹には血とか脂肪しか詰まってないのに。中に誰もいませんよ……。
息子は私、娘は夫が主体で考えた名前なので、今から思うとバランスも取れていい感じである。
ただし、この時に考えたのは『男の子』だった場合の名前だった。
男でも女でも使われる響きの名前ではあったけど、漢字は男の子に使われることの多いものだったのだ。
この令和の時代に男らしいも女らしいもナンセンスかもしれないが、この字面だとどうしても男と間違われることが多くなり単純に不便で面倒だろうと思えたので、漢字だけは生まれてからどれにするか吟味した。
なお実は夫はこの際、男女それぞれで名前を考案していた。
しかし割と男ばかり生まれる家系だったので、なんとなく男の子案の名前で私たちの中でそれこそ早い段階でしっくりきてしまっていた。
そして生まれるまで娘は性別が分からなかった。
それなら響きはこれで確定させて、漢字だけ変えよう、となった次第。
そんなこんなで、息子も娘も無事に今の名前に決まったのだった。
しかし早くから『これ!』と思っていても、なんだかんだで出生届を出す時はドキドキした。出したの夫だけど。
仮の名前の明と桜は5秒で考えついたのにね。名付けって大変だね。
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