第41話 同僚との会話で
会社に読書家だなと思う同僚がいる。
最近はWEB小説乱読してるので減ったが、以前は新書なら月に10~15冊は読んでいた私から見ても、その同僚はとにかく本を読む。ジャンルも多岐に渡っていて、小説、新書、専門書、ビジネス本等々、何でも読む同僚だ。
その同僚と帰宅時電車を待つ間に、最近面白い本はあったかい?と訊いた。
「ここのところは当たりが悪くてね。つまらなくない程度がいくつかあった程度かな」
こう返答があった。彼の電車……私が利用する電車とは逆方向……が来たので話はそこで終わって別れた。
「つまらなくない」と彼は言った。
面白いわけじゃないけれど、つまらないわけでもない、そういう意味で使ったのだろう。
「面白くないわけじゃない」も同じ状況で使われるだろう。
うむ、どちらも意味通り微妙な気持ちになる言葉だ。
これは自分の作品がそう言われたら……と考えている自分が居るからかもしれない。駄文であっても創作活動していなければ気にならない言葉なのかもしれない。
「面白いの? つまらないの? どっちなんだえ? 」
もし家族に言われたなら、そう問い詰めたくなる。
だが、ふと、面白いというほどでもない作品に対して、面白いと感想言ってることはないだろうか?と、逆に、言われていることはないだろうか?と考えると、これもまた微妙な気持ちになるなと。
「つまらなくない」と言われても微妙。
「社交辞令」もしくは「何らかの感情的要因で底上げされた感想」かもしれないと受け取っても微妙。
きっと創作活動続けていくと、こんな微妙な思いと出会う機会は増えるだろう。
うまく言語化できない感情というのは、だいたい微妙な思いを抱かせる。この辺りの感覚ももっと適切に言語化し描写できるようになれば、気持ちの整理もつくのだろうか?
そんなこと考えながら、白黒はっきり言ってくれる家族の有り難さを感じました。
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