第十話「過去のお話 三人の思い出」

~とある場所で~


「おい ナイトー」


「なんですか?ユイト」

とナイトさんとユイトさんが話していました


「なんでも最近 新しくこの学校に入ったやつがいるらしいぞー」


「へぇ 物好きですね 辞めていく人はいても入ってくる人なんてめったにいないのに・・・」


「だよなぁ」


どんだけ厳しいところですか 


「で? どんな人です?」


「まだあったことねぇからなんともいえねぇけど 美人らしいぜ? 長髪に長身でスリーサイズを見極められる奴に聞いたら 結構いい感じなんだってさ」


「最後の情報は要りません」


ナイトさん 真面目ですね


「でー 編入試験を満点で突破したとか」


「あの 編入試験をですか?」


「そう」


と二人は難しい顔になる


「入学すらも難しかったのに あれの10倍難しいとされる編入試験をですか?」


どんだけ 難しいねん! 10倍ってどんだけやねん! 満点とかスゲェよな!


「あぁ 噂だけどな あとは出身地は一切不明」


「まぁ そこは予想通りですね」


「俺もだ」


とユイトさんは言う ほら 二人とも故郷にトラウマ持ってるからね


「あとは・・・・あぁ 王様の推薦でこっちにきたとか」


「推薦で 編入試験満点・・・・出世するタイプですね でもそういうのは親の七光りっぽいですが」


「親の七光りが満点取れるはずねぇだろ 稀の天才と運がなきゃ突破できねぇよ」


だからどんだけ編入試験難しいねん! 


「今 入ったばかりだからランクは下だけど・・・すぐにトップにでそうだな」


「そうですね・・・・さてお昼ご飯食べに行きませんか?」


「よしゃ! それを待ってました!」


「おごりませんが」


「あれぇ!?」


と盛大にぼけるユイトさん いやー今でもここでもほm(ry


~食堂~


「しかし 編入試験満点はないよなぁ」


「ありえないですね」


と話していると


「そこの席 空いてます?」


と女の人の声が聞こえた


「え? はい空いてますよ」


「そう・・・・」


と女の人は座る

座る瞬間は誰もが目を奪われた 床に届くような髪 そしてその髪と並ぶような長身

スタイルも良いので周りの男はくぎ付け それはナイトさんも例外ではない

だって頬が少し赤くなってるから


「こそ)おい おい ナイト!」


とユイトが話しかける


「こそ)な・・・なんですか ユイト」


と我に帰ったか ナイトが応じる


「こそ)長髪長身 あのスタイル・・・もしかして」


「こそ)入学のときもそんな人いなかったはずですからね きっとそうでしょう それか上級生か」


とこそこそ話を 進める二人 

女の人は・・・ってもうわかってるよね?

そう この女の人こそ クリスティーナ姫が大好きで 前回でナイトと両想いになり病弱なマカバ・ユリードさんである

マカバは二人のこそこそ話に気づいたのか


「何 さっきからジロジロ見てんのよ 気持ち悪い」


殺人鬼から足を洗って 日が浅いのか言葉遣いが荒いね!


「いや・・・・あなた 編入生ですか?」


「そうだけど それが何?」


「編入試験満点って本当か?」


とユイトが聞く まっ先に知りたかったことみたいだね!


「満点かどうかは知らないわよ 教えてもらってないもの でもあんな簡単な問題すぐにできるものだわ」


と食べ終ったのか 席をたつマカバさん その後しばらくして


「いっちゃったなー」


「ふふふふふふ・・・」


「ナ・・・ナイト?」


「あんな簡単な問題と・・・自分にとってあれは出来て当然と・・・なら思い知らせてみせますよ・・・この学校の恐ろしさをッ!!」


と叫ぶナイトさん 勝手にライバル宣言ですね


「ナイト・・・・お前・・根にもつタイプだったんだな・・・」


それを言ってはおしまいです


~数日後~


さて今回の 学内1位は・・・・マカバさんでした!


「・・・・・・・・・・・・・なんで・・・・」


ナイトさんめちゃくちゃがっかりしています


「マカバは全部満点 ナイトは実技のほうで一点落ちてるからなーすげぇーな マカバ・ユリード」


「ちなみにユイトは?」


「共に50」


「バランスがいいですねぇ・・・・」


と突っ込む気力は無しのナイトさん


「・・・・」


と無言でその場を去る マカバさん


「・・・・・? そういえばあの人 いつも一人ですね」


「そういえばそうだなー まだ馴染めてないか 仲良くなったところで 明日学校をやめるような奴もいるしなー」


どんなに厳しいねん!


「へぇ・・・・」


とその後 ナイトさん達はマカバさんに絡むようになってきた

マカバさんも最初は無視したり 嫌がってはいたものの

しだいに打ち解けるようになってきた

そして数ヶ月後


「マカバー なんでこの学校はいったんだー?」


とユイトが聞く


「なんでって・・・別にいいじゃない 理由なんか」


「マカバ あなたそろそろ敬語とか気を付けたらどうです?」


「・・・なんでよ」


「私たちが卒業して 国を守るときは上下関係が厳しいんですよ? いまから義務つけておかないと」


「ナイトは 姫さんの教育係希望だよなー」


「へぇ・・・教育係・・・・ねぇ・・・」


とマカバさんが言う 覚えてます?

マカバさんが殺人を止めたのは 姫の教育係になるためなんですよ


「えぇ 夢は大きくたくましく 大きくかがげておくものです」


「あっそ・・・」


とマカバさんは呆れていた

~その夜 マカバ部屋では~


「私は・・・マカバ・・・・ユリード・・・だ・・・じゃなくてです」


と練習をしていました


「今日から 教育係になった・・・なりました・・・・むぅ・・・・」


とむすっとしています  マカバさんの貴重な貴重な可愛いシーンですよ はい1枚


「あー もう! 今日はおしまい!!」


とベットに仰向けになるマカバさんでした


~卒業式後~


「さーてと! これから試験か」


「卒業式のあとって言うのもおかしい話ですがね・・・・」


「試験終わったあと辞める人とかいたんじゃないの?」


ありえる話ですね 


~数週間後~


「よぅ!ナイト 俺末端だけど警護についたぜ」


「・・・・・」


ナイトさん落ち込んでいました


「落ちたか?」


「・・・・・・」


のようですね


「マカバは? どこにもいないのか?」


「・・・・・・マカバは・・・・・」


~姫の部屋~


こんこん


「どうぞ」


「失礼します」


とマカバさんがいました 目線の先はクリスティーナ姫


「今日から姫の教育係を務めさせていただきます マカバ・ユリードと申します」


敬語上手くなってますね!


「ふーん・・・・まっ 私の機嫌そこねないでよね!」


とツンツンの姫 


「承知しました それでは今日の勉強をさせていただきます」


~ナイト達のいる場所~


「あいつもかよ」


「みたいでした・・・・・」


「そりゃ残念だったな」


「悔しいですよ・・・・まぁとりあえず図書室管理につきましたが」


と言うナイトさん 前はそんなのやってたんだね


「まっ とりあえずこれから頑張ろうや」


「・・・はい・・・」


~~~~~~~~~~~~~~~


「・・・懐かしいですね・・・」


「だね」


とナイト&マカバがいました


「最初 無愛想だったのが表情豊かになったよな マカバは」


「仕方ありません あの時は殺人者からあしをあらって間もなかった時です」


「しかし 姫の教育係が王公認だったのはびっくりしたよ・・・」


それが条件でしたからねー


~姫&ユイト~


「んなことがあって 今でも俺たちは仲いいんだよなー」


「ユイトの50なのが驚いたよー」


「どう頑張ってもそれ以下にも以上にもならいんだんぜ?」


「それだけで異常だね・・・・」


と言う姫


「事件とか無かったし ただナイトが一方的なライバル視してただけでこんな仲良くなるんだもんなー 俺が驚きだ」


「もともとのマカバは心が広かったんだよ!」


まぁ同年代があの変態ですからね

心の広さは持ってたと思うけど そんな人が殺人には走らないよねー


「さーてと! ラブラブなあの二人のとこ言って マカバの故郷に帰ろうぜ」


「うん!」


とユイトと姫は マカバ達のところに行ったのでした

さて ここからの話はどうなるのでしょうね?

ナイトとマカバは結婚式を上げ

無事結婚

姫はほとぼりが冷めた頃 城に帰宅 

ユイトも護衛でついて行った

ユイトの死刑はまぬがれたけど 肉親による攻撃で瀕死の重症にまで追い込まれるがそのご生還

姫はその後 勉強を沢山して 国のトップ 女王になりました

ユイトは近衛護衛部隊隊長になりました

ここで4人の旅の話はおしまい

好きな人に会う 過去に償う 興味半分

大切な人を守るため 世の中を正す・・・・

沢山の目的があり どんな旅になるか解らなかったこのお話

グダグタに 悲しく時には笑い そんな旅をしていた

4人にとって 人を知り 己の過ちを思わせる良い旅になっただろう


マカバ・ユリード

クリスティーナ・ミロッド

ナイト・アグッシュ

ユイト・ナリア


この4人の旅は 出会った人々の記憶の中に刻んでいるだろう

そして語り継がれるこの旅の話は 4人の心の中にずっと・・・そうずっと残っているのだ

~ある4人の旅の話 END~

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ある4人の旅の話 港龍香 @minatoRK

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