日本とスイス、電車の出発と到着が時間通りの2か国
【以下は仏「ル・モンド」紙の記事に基づく翻訳です。ここでは日本についての記事のみ翻訳しています。元記事のリンク:https://www.lemonde.fr/economie/article/2018/04/21/le-japon-et-la-suisse-ces-deux-pays-ou-les-trains-partent-et-arrivent-a-l-heure_5288608_3234.html#meter_toaster】
日本とスイスの鉄道会社は、時間厳守で名声を得ている。
日本のように民営、第三セクター、または公営であれ、またはスイスのように100%国の管理下にあっても、日本とスイスの鉄道会社は、成功を誇示し、特にサービスの品質の点で、フランス国鉄に羨望の念をかき立てている。電車が時間通りに到着する2か国を調査する。
日本では、国民審査される交通手段
「私たちは、お客様に起因する深刻な損害に大変困っています。」2017年11月14日に、東京・筑波間を結ぶつくばエクスプレスは、予定の9時44分40秒ではなく9時44分20秒に出発した。予定よりも20秒早い出発は、運営会社(首都圏新都市鉄道株式会社)の陳謝の原因になった。
日本では、時間厳守は絶対不可侵のままである。新幹線の平均の遅れは、1964年の稼働開始以来、30秒を超えていない。日本の鉄道システムの最初の路線である東京・横浜間は、1872年に開通し、1年に230億人以上を運搬している。清潔で、時間に正確で、信頼性が高く、安全な電車は、かなりの複雑さにもかかわらず、日本人のお気に入りの交通手段の座を占めいる。
部門は、次の3つの分野に割り振られる211の運営会社に分かれている。すなわち、民営(圧倒的大多数)、公営、第三セクター。乗客は、複数の会社の路線を利用する前に、各会社の切符を買う必要がある。東京では、移動の基本価格は、160円前後である。
JR東日本、JR東海、JR西日本の大手3社(市場の6割近くを占める)は、1906年に創設された国鉄の1987年の民営化により生まれた。国鉄は、利用者数の減少と政治スキャンダルのために、27兆円の借金を作った。政府は、7社に地理的に分割して、国鉄を民営化することを選択した。そのうち1社は貨物に割り当てられた。政府はまた借金も引き受けた。277,000人の従業員の内、210,000人が新体制により再雇用された。
分割される7社の株式の所有者である国は、新会社が収益化され次第、徐々に株式を譲渡した。JR九州は、業務を多様化し、テーマに基づいた電車(たとえば、「クルーズトレイン」ななつ星。これは、贅沢な環境で何万円もの旅行を提案する)を特に開発して改革した後、2016年に最後に完全に民営化された。
政府の支援なし
今日、田舎を拠点とし、地域の大幅な衰退に直面しているJR北海道とJR四国だけがまだ100%国に所有されている。両社は、困難な財務状況から脱出するために四苦八苦しているが、田舎内で高く評価された公共サービスを維持することのために、より活発な国の支援が必要なのではないかという声が社内で上がっている。
しかし、鉄道会社の大半は、利益を生んでおり、政府の支援なしに経営している。「特に高コストのトンネルの貫通工事のような大規模な工事のための融資は別です。」東京大学のカトウ・ヒロノリ氏は説明する。良好な業績は、鉄道会社が運送業の中で、ホテル経営、商業、または不動産業といった別の業務を実行することができるという事実に由来する。鉄道会社は、多くの場合、駅に近接する土地を所有しているためである。そういうわけで、東急電鉄の収益の7割近くが、鉄道関連業務以外の業務から生じている。同社は、3月末の年度末に830億円の利益を発表する。
サービスの品質にはやはり代価がある。日本ではよくあるように、同社は、特に厳しい統率を強調する。遅刻は、罰金の対象になるか、または問題のある運転のための「教育的労働」により、罰せられる可能性がある。
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