その16 どうやって整備しますか

 科学技術には膨大な裾野が必要である。大戦期の戦車一台ですら数万点もの部品が必要となる。一つの町で作れるものではない。ならば巨大人型兵器ならばどれほどの工業力が必要なのか。まじめに考えれば戦力化不可能なレベルに達するであろう。

 言い換えれば、巨大人型兵器の存在を許す社会とは我々の知るそれと似ても似つかぬであろうことは想像に難くない。(ここまで前置き)

 というわけで、巨大ロボットと社会とのつながりについてである。

 巨大ロボットが存在し、動かされるということはそれを作り出し、そして稼働させることを許す世界だということでもある。だから、巨大ロボットひとつ描くだけで終わらせてはならない。世界がいかに変貌しているのかを描写出来なければロボットを出す意味などないのだ。豊かな世界なのか。貧しい世界なのか。ディストピアかも知れないし、表面上は我々の知るそれとかわらない可能性だってある。そこは創作世界ごとの差であろう。あるいはメンテナンスフリー、無補給で稼働し続ける機械が巨大ロボットの場合もあるだろう。

いずれにせよ、巨大ロボットは世界に存在するだけで大変に大きな影響を及ぼし続ける。その点は忘れずにいよう。

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