その10 謎は減らせ!

 読者を置いてけぼりにしてはいけない。

 作中で謎があんまり多量にあると読者は疲れる上に覚えきれない。その上もやもやした気持ちで読み進めなければならない。だから、疑問が出たらすぐ次のページあたりで回答が出るようにしよう。大ざっぱな説明でもよい。詳細な説明は後で与えるというのもありだ。だが答えはきちんと与えること。物語全体を貫く謎も1つくらいに絞ろう。それもできるだけ具体的に。

 それができなかったらどうなるか?

 もやもやする体験をしたことはないだろうか。

 そう。意味深な言葉を残す多数の人物や不可解なシチュエーションが出てきて結局謎の大半に説明が与えられないような。代表は「新世紀エヴァンゲリオン」であろう。

 ぶっちゃけよう。あれを安易にまねてはならない。あれは適当に突っ込まれただけの台詞やシチュエーションであることが明らかにされている。どうとでも取れる意味の言葉や状況をちりばめただけだそうだ。

 何?だがエヴァンゲリオンは面白かったと?

 そうではない。エヴァが面白かったのはバトルやアクションが優れていたからである。謎に包まれた部分はあくまでも製作者側のお遊びだ。

 だが、そこを勘違いして「エヴァっぽいものを作ろう」などと考える人が今も一定数いる。

 ぶっちゃける。

 真似するなら「バトルシーンとかアクションシーンとか」を真似ておくように。もやもやする部分は真似してはいけない。あれは地雷である。そもそもそういう抽象的な部分、訳の分からない部分も面白い部分に引き立てられてのことだ。まずはロボットものの本義に立ち返るべし。

 もふもふ。

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