女の子としての生き方と生理

昼食後、俺は脳移植を行った医師・真鍋亘まなべわたるの自宅に向かった。実は言うと俺は退院の時、真鍋先生から名刺を貰った。名刺には自宅住所とメールアドレス・電話番号が書かれていた。それを頼りに真鍋先生の自宅に向かったのだが、相当な豪邸でびっくりした。




玄関に上がると、真鍋先生の奥さんが出迎えてくれた。真鍋先生は2階の書斎にいるとのことで、俺は奥さんに付き添われ2階に上がった。


「浅井貴彦くん、来てくれたか」


真鍋先生の一声はこれだった。


「浅井くん、今日君に言いたいことは女の子としての対処法だ」


そう言った真鍋先生は、一度1階に戻った奥さんと高校生になるという娘さんを呼び出した。


「女の子としての対処法ですか・・・」


俺は一言つぶやく。


「そうだ。だから夕実結衣を連れてきたんだ」


真鍋先生はこう言い、夕実ゆみさんと結衣ゆいちゃんから女の子としての対処法を色々教わった。具体的に言うと、女の子としての立ち振る舞いと優奈さんの趣味や嗜好・性格について、そして料理や掃除・洗濯の仕方と生理の対処法だった。




「ゆうにゃんってやっぱり綺麗ですね・・・本物見て感動しました。私も憧れます。しかし、脳移植って本当に成功したんですね。ゆうにゃんの中身が男性になったなんてとても信じられません」




最後にそう結衣ちゃんに言われた俺は、夕実さんからナプキンと生理対策の薬・料理の本を手渡され、真鍋先生の自宅を後にした。




夕方には帰宅し、部屋着に着替えた。そして夕食を取ろうとした頃、俺は突発的に床に突っ伏した。一言で言えばムチャクチャ腹が痛い。撫でてみても痛みは納まらない。そして腹が痛すぎて腰までダルくなった。こんな腹痛は初めて経験する。


俺はすぐさまトイレに駆け込む。そしてパンツを開くと大量の血が溢れていた。俺は一瞬卒倒した。激しい腹痛と出血の原因は生理だった。俺は夕実さんに言われた生理の対処法に沿って対応した。




しばらくすると、痛みはゆっくりと引いていった。やっと痛みが収まってよかったと安心した半面、毎月この痛みに襲われるのかと思うとゾッとした。女の子って大変なんだな・・・

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