第217話 伸び伸びだな
『彼女さん』未だに入院中である。
「病院は暑いよ」
「そうなんだ、ところで手術はいつになるの?」
「なんかね、月末」
(手術って、そういう感じで決まるんだ)
「誕生日を病室で迎えることになったね」
「祝う歳でもないけどね、最悪だよね」
食事は「肉じゃが」「しゅうまい」がラッキーだとか…
思えば不憫である。
超偏食なのに…。
「なんかね、朝起きて、夜寝てる」
「それは普通なんだよ」
「逆だったから、今度会うときは、昼間から夕方だね」
1週間して連絡してみた。
そろそろ手術の時期だ。
「手術決まった?」
「あのね、来月の最初の方になった」
伸びとるやないか…
「長い入院になったね」
「なんかね、周りのお見舞いが旦那とかばっかでムカつくよ」
婦人科だから妊婦さんが相部屋なのだろう。
幸せな隣がムカつくようだ。
退院したら、どうなっているのだろう?
とりあえず、ものすごい愚痴りだしそうだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます