第192話 超えてきたな
食事をしていて『彼女さん』
「あのさ~蕎麦無いんだね」
「そうなの?」
「ワタシ最近、冷たい蕎麦とか、うどんばっか食べてる」
(じゃあ、外食くらい別な物食えばいい…)
「冷やしうどん、ください」
(結局うどんかい…)
「うん…美味い、冷たいね美味い…」
アイスといい、『彼女さん』、冷たきゃ何でもいいんじゃねぇかな?
啜るということができない『彼女さん』麺類は不味そうに食うのだ。
「蕎麦も食べよ」
「はい?」
「蕎麦、持ってきた」
「どういうこと?」
鞄からビニール袋を出して手掴みで茹でた蕎麦を麺つゆにボチャンと入れて食べだす。
「持ってきたの?」
「うん、麺つゆもある」
以前から納豆を持ち歩いたり、豆腐を持ち歩いたりしていたが…まさかの蕎麦もか…。
「あと食べて」
手掴みで出した蕎麦を店の麺つゆに浸して僕に差し出す。
「あっ、カニカマも」
食べかけのカツ丼にカニカマがトッピングされる。
「なんかさぁ、毎日食べてたら気持ち悪くなった」
毎日、同じものを食べ続けるから、突然、嫌いになるのだろう。
で…買い込むから余る。
それを強制的に誰かに食わせる…。
とりあえず…カニカマは山場を越えたようだ。
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