第190話 そういう買い方なんだ

 ドンキへ移動する。

『彼女さん』

「コレ買って~」

 化粧品コーナーで足止めである。

「ついついやっちゃうよね~」

 お試し品で化粧を直す『彼女さん』

(リップ…とか、よく使えるな~)

 誰が使ったかも解らん使いまわしを、この時期に…怖いよ…

 ドンキは民度の高い人は行かないというが…なんか解る。

 店側もどうかと思うよ。

「普通手で試すんじゃないの?」

 言いかけたが止めた…手遅れだから。


 グミに行く間にアレコレ買って…

「あったグミ」

 5袋くらい棚から引き抜く『彼女さん』

「コレ無いと死んじゃう~」

(グミ食わなくても死なない)

「あった、このガム、コレ無いと死ぬ」

(ガム食わんくても人は死なねぇ)


 なんだかんだでドンキで7000円越え…

「あのさ…こんな店で7000円だよ?」

「なんで?」

「こういう店は、ついで買いさせようとしてるんだから、無駄に買い過ぎだよ」

「桜雪ちゃんは、買い物どうしてるの?」

「基本ネットだよ…無駄な物買わなくていいし」

「あぁ~、桜雪ちゃんには無駄でも、ワタシには必要なんだよ」

(金出してるの僕だよ…自分の金で買ってるなら文句言わねぇ)


「後さ、コンビニでデザート買う」

「まだ買うの?」

「1個だけ買う」


 居酒屋で抹茶アイスを食べたのだ。

 僕は、そのときこう言った。

「こんなところのアイスなんて食べなくてもスーパーで、ちょっと高いアイス食べれば? 金額は同じだよ」

「今、食べたい」


 スーパーでも言った。

「またアイス食べるの?」

「うん、1個じゃ足りない」

「このデカいの買えば?」

「そんな大きいの食べれない」


 ドンキで買ったアイスを食べる彼女に言った。

「デカいので良かったじゃん、食ってるじゃん」

「食べてるね~、でも抹茶じゃないよ、グレープフルーツ、食べなよサッパリするって」

「いらないよ…」




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