第189話 子供退かすのか?

 居酒屋を出て、正面のスーパーへ移動する。

「桜雪ちゃん…車」

『彼女さん』狭い駐車場に頭から車を突っ込んで停めた。

 で…バックで出せなくなった。

 なぜに、正面のスーパーの駐車場に停めなかったのか?

 道路を横切って歩くのが嫌だったのだ。

「桜雪ちゃんの車で待ってる」

 僕に車のキーを渡してきた。

『彼女さん』の車を移動させ、自分の車で移動する。

「スイカ…今、スイカにハマってる、水分はスイカで摂ってる」

「買えば…」

「…いくつ買っていい?」

「えっ?」

 に3パックのカットスイカをカートに入れる。

「もう…1玉買えば? そっちのほうが安いよ…」

「切るの面倒」


「あのさ~オレンジジュース…パックの」

(パックに拘るんだな)

「パック無いね」

「ペットじゃダメなの?」

「パック」

(あぁ、聞くだけ無駄だ)


「あと…ガムとグミ買う」

 駄菓子コーナーへカートを怠そうに押していく『彼女さん』

「ごめんね~」

 避ける気が無い『彼女さん』駄菓子コーナーでガムを選んでいた子供をカートで退かす。

「子供に?」

「悪かったよね~」


 ガサゴソとガムをカートに放り込む。

(何だろう…枝豆食ってスイカにガム…食いたくねぇ組み合わせだな)


「あのさ~グミ無いよ?」

「これだけ種類があるのに?」

『彼女さん、目当てのグミが無いらしい。

「ドンキ行かなくちゃだね~」

(行きたくねぇよ…)


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