第83話 お手伝い

 昔の彼女さん。

 僕のやることに時折、興味を持つ。

 当時、ゲームをやっていた僕を見て

「同じことを繰り返していて面白いのか?」

 と聞いてきた。

「これをやらないと先に進めないんだよ」

 と答えると、つまらないと興味は示さなかった。


 シミュレーションのレベル上げの話だ。


 ヒマだったのだろう。

「ちょっと、お手伝いしてみようかな」

 僕の手からゲーム機を取り上げて、適当にボタンを押す。

「やめて」

「なんでさ!! コレばっかやってるからさ!! ヒマなんだから構ってくれっての!!」

「何がしたいの?」

「ん?……なんか美味しいモノでも買ってこいってのバカ桜雪ちゃん」


 コンビニに行って帰ってくると、まさかのゲーム機にトラちゃんが噛みついていた。

「コレが壊れればいいと思ったよ」


 壊れはしないが…トラちゃんの歯形がクッキリついたわけだ。

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