第64話 電話越しの付き合い

「今日もタクシーで来ました。前金これから入れときます。今日は泊まります。デリ使います。よろしくお願いします」


 来るたびに、入室するなりフロントに電話してくる、おじさんがいる。


 僕が知る限り、ラブホテルでこんな明るい口調でフロントに電話してくる客は他に知らない。


「承知いたしました。いつもありがとうございます」

「はい!!」


 変わってるけど、根は良い人なのかもしれない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る