レオナルドは悲惨な冤罪を被せられた。そこから弟を思う兄の復讐。決してレオナルドを陥れた人々は許せないけれど、関係のない人達まで今回の事件で殺されていることは、やはり見逃せない。
復讐はまた次の復讐を呼んでもおかしくない。
最後に倫理的な難問にぶち当たっている感じです。もちろん、ミステリー小説としては伏線がキレイに回収され、スッキリしています♬。存分に堪能させて頂きました。えっ?もしかして次が最終話?
作者からの返信
深く読み込んで下さったことが分かるコメント、とても嬉しいです。このお話のテーマは正義ですが、誰が正しいかの答えは出したくなかったのです。何が正義かは人によって違うと思うので。登場人物はそれぞれ自分が正しいと思うことを遂行しています。
伏線、取りこぼしはなかったでしょうか。最終話まであと2話くらいです。
ブルーノは弟のための復讐を遂げたという達成感があって後は自分がどうなってもいいのでしょうけれど、なんだかラーポが憐れになってきました(´・ω・`)
人妻にたぶらかされた挙句、逮捕されたタイミングが悪くて無実の罪をかぶせられ、拷問で体が不自由になった挙句に仲の良い兄が自分のために人殺しをしていなくなるなんて……。
彼の余生が穏やかなものであることを心から祈ります(´;ω;`)
作者からの返信
彼にとっては正義のつもりでしたが、誰も喜ばないし「復讐は何も産まない」という格言? を地で行く結果になってしまいました。
ラーポは人生を大きく狂わされてしまったわけですが、これからどうするんでしょうね? 拷問で体が不自由になるのはよくあったらしいですが、年月がたっているので少しは治癒している可能性も。自己を見つめながら再び職人をめざす未来もありえなくはなかったりして……(^ω^)
ブルーノが犯人だという感じで進んでいますが、何でしょう、このモヤモヤは。彼は確かに犯人なのかも知れないですが、それなら共犯者もいると思うのですよね。もしくは、(ここにきて、まさかないとは思いますが)彼は誰か(弟?)を庇っているのでしょうか? とか思ったり思わなかったり(*^-^*)
作者からの返信
犯行の手口を詳述しきれていない部分がありますから、そこからモヤモヤが生じているかもしれません。1人でやれると判断して踏み切ったので共犯者は用意していないのです。
でも下調べでどうしても分からなかった事があって、例えば大聖堂の天井から死体を吊すとなると、現在では頂上のランタンに落下防止のガラス?がはまっているんですが、これがもし当時もあったとするとそこから単純に死体を落とすことはできないんです。この場合共犯者が必要かもしれません。
死体は荷車でフィレンツェに運んだことになっていますが、市門に税関があって、中を調べられたら見つかるんです。ブルーノはこういう心配をしないで行き当たりばったりでやってます。杜撰なところがある意味ジャンニに似ているかもしれませんw
橋本圭似様
正義って難しいですよね。でも大切な弟がこんな目にあって、本当の罪人がのうのうと暴利をむさぼっていたら、ブルーノさんのような気持ちになるのもわかるのですよね。殺すのはいけないけれど、殺したくなるくらい憎いと思う気持ちは当たりまえと思ってしまいます。
作者からの返信
このお話では誰もが自分なりの正義に沿って行動していますが、時にはそれが法に反した行いであることも。ブルーノは極端な行動に走ってしまいました。なんかもっとその怒りが反社会的でない方向へ向かえばよかったんですよね。この兄弟に寄り添った優しいコメントをありがとうございます(* ´ω`)