第7話

 教室に着くと、速攻で顔を腕の中に埋めた。こうして暗闇に顔を埋めていれば、どこにいようが同じだからだった。

 授業中も死んだような目をしていることを心がけて、絶対に先生から指されないよう気配を殺し続ける。

 昼休みは立ち入り禁止になっている屋上に忍び込んで、そこで孤独に昼食を取る。小学生の頃からそんな生活をしていたので、別にそれが惨めだとはか思わない。

 だからあたしは今日も、四時間目が終業のチャイムがな鳴ると、お弁当を持ってそそくさと屋上へ向う。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る