8/11 シンカンセンフツウニウマイアイス

今日も新幹線に乗る用事があったため、車内販売でシンカンセンスゴイカタイアイスを購入した。

だが、やはり前回と同じく、カチカチで掬えない程の堅さを誇るシンカンセンスゴイカタイアイスではなく、販売車の冷凍庫から出して柔らかくなったシンカンセンフツウニウマイアイスを渡された。


違う。

違うのだ。


これはシンカンセンスゴイカタイアイスではなく、シンカンセンフツウニウマイアイスだ。

私はシンカンセンスゴイカタイアイスか食べてみたいのだ。

シンカンセンフツウニウマイアイスは普通に美味く、新幹線ではなくとも食べられる味のアイスだ。

私はシンカンセンスゴイカタイアイスを食べたいがために新幹線に乗っている。

なのに私はシンカンセンスゴイカタイアイスが食べられない。

これは私にシンカンセンスゴイカタイアイスを食べさせまいとする陰謀か。

そうだな。

きっとそうに違いない。

私がシンカンセンスゴイカタイアイスを食べる事で起きる何かが都合の悪い者が何処かに居て、そいつが私が食べようとするシンカンセンスゴイカタイアイスをシンカンセンフツウニウマイアイスにすり替えてしまうのだ。


くそっ、誰だ。誰なんだ。

私にシンカンセンスゴイカタイアイスを食べさせない奴は一体誰なんだ。

どうしてシンカンセンスゴイカタイアイスをシンカンセンフツウニウマイアイスにしてしまうのだ。いっその事車内販売自体無くしてしまえばいいではないか。


頼む、私にシンカンセンスゴイカタイアイスを食べさせてくれ。

一度シンカンセンスゴイカタイアイスの堅さを体験してみたいのだ。

シンカンセンフツウニウマイアイスでは物足りない。シンカンセンスゴイカタイアイスを、シンカンセンスゴイカタイアイスを食べさせてくれ。

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