8/12 ヴィシソワーズ
こんなに暑い日は冷たいスープが飲みたくなる。
特に、じゃが芋で作られた冷製スープのヴィシソワーズを。
じゃが芋のスープと言うとじゃが芋を具にしたスープなのかと思う人も居るだろうが、ヴィシソワーズは正真正銘じゃが芋で出来たスープである。
『じゃが芋で出来たスープ』と驚くかもしれないが、コーンポタージュをじゃが芋で作った物と言えば少しは納得して貰えるだろう。
もしくは、『じゃが芋の豆乳』だ。これならばこの国の人間には分かりやすいかもしれない。
作り方は短時間で作れる替わりに熱を加えた豆乳という感じで、適度な大きさに切ったじゃが芋を玉葱をバターで焦げ目が付かないように炒め、それをブイヨンのスープで溶けてしまう程柔らかくなるように煮て、冷めたら裏ごして生クリームで伸ばせば良い。
豆乳は大豆に水を含ませてから絞って作るので、感覚的に似ているのが分かるだろう。
何故ヴィシソワーズが冷たいスープなのかというのは様々な理由があるらしいが、ヴィシソワーズに生クリームを大量に使うので、熱すると生クリームが凝固して舌触りと喉越しが悪くなるからというのが一般的な説となっている。
他にも、『夏場に売り出すために考案されたから』や『早く飲めるため』とも言われている。
私はこのヴィシソワーズがとても大好きで、許されるのならば牛乳の替わりに常飲してもいいと思っているほどだ。
塩分がそれなりに高いのでそうはいかないが、じゃが芋とブイヨンと生クリームの旨味と濃厚さが合わさったヴィシソワーズは本当に幸せな気分になれるほど美味い。
唯一の難点はじゃが芋を煮る時が暑い夏には辛い事ぐらいだろうか。
しかし、それでもキンキンに冷えたヴィシソワーズを飲めると思えば暑い思いをしても釣りが来る。
そんな訳で、今日もスーパーでじゃが芋と生クリームを買う手が止まらない。
玉葱は大量に実家から届いているので、じゃが芋と生クリームだけ買えば作り放題の飲み放題なのだ。
ああ、ヴィシソワーズだ。早くヴィシソワーズが飲みたい。
あの白くて濃厚な液体を、早く。早く飲みたい。
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