7/31 蜆の味噌汁

最近、暴飲暴食がたたったのか体の調子が良くない。


暑さで寝不足なのも関係しているのか、内臓が弱っている感じがする。

内臓が弱ると食べ物の消化が上手くいかず、栄養を吸収できなくなる。

そうなると体の調子を整えることも出来なくなり、益々体は弱っていく。


そんな時、無性に蜆の味噌汁が飲みたくなる。


蜆。

湖や川で取れる小さな貝であり、煮ると強い出汁が出るのが特徴だ。

その出汁を使って汁物にするのが一般的だが、生姜を加えた佃煮のしぐれ煮にもする。


このしぐれ煮がまたご飯と合うのだ。

蜆の少し苦いが旨味の詰まった身を砂糖醤油で甘しょっぱく味付け、生姜のさっぱりとした辛さを加えて煮詰める。

これだけでご飯が何倍もいけてしまう。

しぐれ煮と言えば蛤だが、私は蜆のほうが好きだ。


だが、今日はしぐれ煮ではなく味噌汁が良い。

固形物を食べるには内蔵の体力が必要であり、今はその内蔵の体力が低下している。

なので汁物で蜆を摂取したい。しぐれ煮は作るのに時間がかかる上にとても暑いしな。


作り方なんてものは無い。

単純に砂を吐かせた蜆を鍋で茹で、そこに味噌を溶くだけでいい。

それだけで蜆の味噌汁の出来あがりだ。


お手軽なのに美味すぎる。

わざわざ煮干しや昆布や鰹節で出汁を取るのが馬鹿らしくなるな。


ちなみに、蜆の旬は今頃だ。

この時期に湖や河口に行って砂を掘り返せば簡単に見付かる。


さて、今日は蜆を食べると決めたのだから川まで取りに行こう。

川を監視する治水タワー辺りが良い狩り場だったはずだ。

取り敢えずバケツとザルとサンダルと、念の為に水着も持って行くか。

運が良ければ鰻も取れるしな。


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