6/18 お好み焼き

実家の母親からキャベツが届いた。5玉も。


どうやら家庭菜園を始めたようだが、この量のキャベツは家庭菜園のレベルなのだろうか。

まあ、倉庫を一つ更地にしたと言っていたし、土地は沢山余っているからいいのだろう。


キャベツはとても栄養のある野菜で、1/8程を食べれば一日分のビタミンCが摂取できるという優れた野菜だ。

他にも食物繊維が豊富で、キャベジンと呼ばれる胃や十二指腸を健康に保つ成分も含まれている。


…………おかしい、私はこの間の胡瓜の件を母親に伝えていないはずだ。

これは偶然か?

まさか、覗き見をされているのではないだろうな?

軽く探ったがそのような反応は無い。いや、だが…もしかすると………


まあいい。

そんな事よりもこのキャベツの使い道だ。


スタンダードな使い方は千切りにして何か炒め物や揚げ物の付け合せにする事だが、ここはキャベツをメインにした料理にしよう。

キャベツが無ければ絶対に完成しない料理。

そう、お好み焼きだ。


材料は小麦粉と、山芋と、鰹出汁と、豚ばら肉と、キャベツだけのシンプルなお好み焼きでいく。

本格的な関西風のお好み焼きは天かすや紅生姜等も用意するのだが、余った時の使い道が少ないのでこれだけだ。

ちなみに、私は広島風のお好み焼きはお好み焼きとして認めていない。あれはクレープの亜種で蒸し焼きだ。


作り方は簡単。

キャベツを適当な大きさに刻み、肉以外の材料と混ぜ、熱した鉄板に適度な量を入れて焼く。

そして上に豚バラ肉を広げるようにして乗せ、片面が焼けたらひっくり返して焼く。

これだけだ。


食べる時はソースとマヨネーズかけて食べる。

これこれ。この味が無ければお好み焼きではない。

スナック菓子のお好み焼き味もソースとマヨネーズの味だしな。もしかしたらお好み焼きの本質はソースとマヨネーズなのかもしれない。


お好み焼きと言えば先に挙げた関西風と広島風だが、実は東海風のお好み焼きという物もある。

基本は広島風のように『のせ焼き』タイプだが、生地に一部の具を混ぜる事と広島風よりも厚く焼く為、大阪風のような『混ぜ焼き』タイプの特徴をも持つハイブリッドタイプだ。

そして焼きあがり前に二つに折って半月型にし、銀紙と緑色のうぐいす紙というのに包むのが特徴だ。

値段も200~300円程度と安価であり、たこ焼や鯛焼きと一緒の店で売られている。

この安価なお好み焼きがある為、東海圏では鉄板焼きのお好み焼き屋が流行らないと噂されている程、東海圏ではこのタイプが一般的だ。

お好み焼きと言えば子供のおやつという認識なのだろう。実際に私もお好み焼きは外食してまで食べる気にならない。

あれは歩きながら気軽に食べるのが良いのだ。


そうだ。

このお好み焼きも外で歩きながら食べてみたらどうだろうか。

この街は見て廻るだけで面白いからな、いいかもしれない。

さて、アルミホイルはどこだったかな。うぐいす紙は無いから新聞紙でいいだろう。

まるでLサイズのピザのような大きさだが、これはこれで有りだな。うん。

行ってきます。

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