6/9 カレー

『カレーは飲み物』


という言葉がある。

これはカレーライスを食べる時に米がルーを吸ってびちゃびちゃになっていて殆ど噛まずに飲み込めることと、スプーンでかっ込むように掬って食べるのがまるでスープを飲んでいるように見えることからそう言われているのだと思う。


しかし、少し落ち着いて考えて欲しい。

『カレーは飲み物』

この言葉、当たり前の事ではないだろうか。


日本語は言葉を略しても意味が伝わる事が多いので、殆どの日本人が『カレー=カレーライス』として認識しているのだろうが、文字通り読むのならカレーは飲み物なのである。


何故なら、カレーはスープ料理だ。


カレーが飲み物だとすると、「いやいや待てよ米は飲むなよ」となるのだが、としか言ってないのだ。

つまり、汁物を飲み物だと言っているわけで、シチューも豚汁もコーンポタージュも、具がごろごろ入っていても飲み物だ。


なので、『カレーは飲み物』というのは一見おかしい事に見えて、実は当たり前の言葉なのである。

無意識のうちに行間を読もうとする人ほど、この言葉に違和感を持たないのだろう。


印国から英国に伝わり、そしてこの国に入ってきたカレー。

印国ではどうだか分からないが、少なくとも英国ではカレーはシチューなのだ。

よって、『カレーは飲み物』というのは常識なのだ。

物事の裏を読まずに、そのままの意味で捉える事も時には必要である。


ああ、カレーが飲みたい。

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