第1642話「5月といえば(観光地編)」

午前十一時のひたち海浜公園。

ネモフィラが現れた。

ブルーピーコック女子大生はニワトリ(一般人が想定する動物の一種を指す言葉。剣で斬っても死なない)よりもずっとネモフィラが好きなので、天然のカーペットがごとく一面に広がった青の風景を見て、幸せな気分に浸っていた。観光シーズンのひたち海浜公園には屋台も出ており、良い景色を肴にアルコールが進む進む。財布の紐が緩みまくった結果、気づけば帰りの交通費すらなくなってしまっていた。ネモフィラを売って交通費を稼ごうと考えたブルーピーコック女子大生は、その場で屈み、とりあえず五輪ほどむしり取る。

だがいきなりボランティア活動中のブレードビームライフルを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい音量で警笛を鳴らした。

核兵器所持を咎められたブルーピーコック女子大生は海に沈められた。

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