第1388話「社畜以外には割と優しい」

午後八時のコンビニエンスストア。

ハエトリグモが現れた。

砂糖水はコーヒー(一般人が想定するコーヒーノキの種子を焙煎して挽いた粉末から湯で成分を抽出した飲料を指す言葉。そこそこ美味しいものがコンビニエンスストアで手軽に購入できる)よりもずっと貴重なので、薄給のハエトリグモにはなかなか手の届かない商品であったが、食費を切り詰めたことでなんとか購入できるだけの金が貯まった。商品を脚に、レジへと向かう。しかし途中、別の脚を滑らせ砂糖水を零してしまった。店員はハエトリグモに砂糖水の代金を支払うよう要求した。ハエトリグモは震えながら有り金を残らず渡した。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でハエトリグモが落とした商品を元の状態に戻してあげた。

ハエトリグモは喜んだ。

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