第1295話「月姫 -A piece of blue glass moon-の感想です(ネタバレ含)」

午後九時の週半ば。

SNSでのネタバレ解禁日直前に月姫 -A piece of blue glass moon-をクリアしたので感想を書こうとするプレイヤーが現れた。

そこにいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でいきなりレールガン女子高生という作品の体裁を保った。

体裁が保たれたことになったので以下は月姫 -A piece of blue glass moon-の感想文になります。


PVを見るたび高まるハードルと期待を上回る完成度の作品をぶつけられた、というのが最初の思いです。シナリオの良さは言うまでもなし。アルクェイドルートは原作を丁寧にクオリティアップしたような印象、イラストのクオリティアップによりアルクェイドの「運命の女」感がより感じられるようになってめちゃめちゃ良かったです。あらゆるものに死の線が見える世界にあって死が見えない女、そら運命ですわよ。それはそれとしてシーン名「旅の終わり」で泣いてしまった。ハッピーエンド(生命線ピアノver)とかいうタイトルからして完全に泣かせにきているBGM流しながら「あの一言が、千年に航る旅の報いだったと微笑みながら。」でもう大号泣。殺す気か?

過剰なまでに追加された新規部分(主にシエルルート)に関しては、ノエル先生という新たな視点を加えることによって一般人と怪物の差異が見えやすく、かつ物語により一層の楽しみが生まれていてかなり好感触でした。六人目にやってきた祖さぁ……。あと埋葬機関にキアラ・キッショウインとかいうやべえ奴が採用されていたのとカーナビを自称するロアくん笑ってしまった。難しい用語で話したあと分かりやすい言葉に翻訳するやり取り、ぐだと巌窟王のやつじゃん。

いろいろ今後を思わせる内容もありました(ほぼ明かされていない新キャラ連中とか原理血戒取得ですぐ祖扱いになるみたいなさっちん向けの話とか待望のさっちんルートが確約されたラストのPVとか)が、まあそのへんは月の裏側を楽しみに待ちたいところ。というか裏側、このままだと秋葉、翡翠、琥珀、さつき、あと何か間違いが起きたら真アルクェイドルートも含む状態になるんですけどぉ……。元々アルクェイドにもエンディングが二つあったのに一つ減っている、かつシエルルートが形を変えながら二つ維持していることから冗談に見せかけた本気という可能性がありそうなんですけどぉ……。これこないだfgo二部六章でやったみたいに前後編に見せかけて三分割説が現実を帯びてきたような気がしています。

合わせてゲームとしての話も少し。ここ数年はヴィジュアルノベルゲーム自体をやることがなくなっていたので近年の水準が分かりませんが、月姫を一通りプレイして2021年のノベルゲームはここまで動くものなのかと感動しました。2012年発売の「魔法使いの夜」の時点でイラストをイラストと思わせずアニメーションであるかのように動かすスクリプトはほぼ完成されていたように感じられたというのに、それと並ぶかそれ以上にぐりぐり動く。描写と合わせて普通にキャラ絵が動いているような感覚で読み進められました。とんでもないですね最新のゲーム……。ドット2Dばかりやっている場合じゃねえ……。

この感動を忘れないうちに月の裏側こと月姫 -The other side of red garden-をプレイしたいとは思うのですが、発売いつになるでしょうね。来年のうちに出てくれると狂喜乱舞するのですが。


以上、いレ生ならぬ月姫の感想文でした。

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