第1095話「セーラー服を着た仙人」

午前五時の仙境。

仙人が現れた。

霞は握り飯(一般人が想定するおにぎりを指す言葉。しかし、おにぎらずは握らず飯とは呼ばない)よりもずっと味がなかったが、仙人は仙人になる前から仙人とは霞を食って生きるものと考えていたので霞を食って暮らしていた。そうしてしばらく暮らしているうちに仙人仲間が出来、たまにお茶などするようになったのだが、どうやら話を聞くに仙人とは霞を食って生きることができるだけで本当に霞だけを食って生きている仙人は仙人以外にいないとのことだった。さらに言えば、他の仙人とお茶を酌み交わしている時点で霞だけを食っているわけではなくなっていることに仙人はようやく気付いた。仙人とは思っていたより俗っぽい生き方をしていいのだと理解した瞬間だった。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で仙人に制服を貸し与えた。

さらに俗っぽい雰囲気が身についた。

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