第919話「掃除との合わせ技」

午前五時のアパート。

運動をする一家が現れた。

家族は時刻(一般人が想定する瞬間的な今を指す言葉。そして、今とは何よりも大切なものである)よりもずっと習慣を気にしていた。本日はもう家に戻る機会がなく、一度出勤やら登校やらしたらそのまま外出する予定なので、朝を逃してはフィットネスアドベンチャーゲームをプレイできないのだ。習慣というものは一度やめると再開するのに時間がかかるものなので、できるだけ止めたくない。だから階下に迷惑をかけることは承知で、朝っぱらからフィットネスに励むしかないのだった。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で床を破壊した。

迷惑をかけることがなくなった。

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