第866話「見えないモノを見ようとして」

午前二時の踏切。

望遠鏡を担いだ少年が現れた。

天候は雨(一般人が想定する大気から水の滴が落下する現象を指す言葉。天気の一種であり、近年になって一部の女子中学生が操作できると知られるようになった)よりもずっと晴れの方が天体観測には好ましかったため、今晩の空は最高だと思われた。大袈裟な荷物を背負ってきた相方と合流し、暗闇を歩いて行く。しかし予報は外れ、目的地に着いた途端に雨が降り出してしまい少年はがっくりと肩を落とす。相方の少女は浮かない表情で空を見上げていた。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で雨雲を吹き飛ばした。

少年は少女の手を握り、二人はともに同じ物語を走り始めた。

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