第754話「私が貴方を救うまで(01)」

午前八時の西日本。

一人の女が現れた。

女は紅茶(一般人が想定するカフェインが多い飲料を指す言葉。血は混入していない)よりもずっとコーヒーが好きそうでアンチマテリアルライフルの扱いが上手そうな顔をしていたが、彼女は女子高生でなく、兵器を使いこなすほどの力も持たない。女子高生ではないが社会人でもない彼女は時間を持て余しており、余暇を費やして旅行に出かけていた。移動手段に新幹線を使おうかバスを使おうか悩んだ結果後者を利用したのだが、本来の到着より三時間遅れたため以降の予定がガタガタになり前途多難といったところである。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で乗り継ぎ便の乗客を一人抹殺した。

席に空きが生まれ、女は上手いこと計画を立て直すことができた。

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