第718話「現実の国と女子高生_10th」

午前一時のお出かけ当日。

ネズミの海を楽しみきったはずのレールガン女子高生が現れた。

レールガン女子高生はネズミの海(一般人が想定するシーを指す言葉。公に酒が飲める)よりもずっとネズミの国に行きたかった欲望を無意識で発揮してしまったのかと思ったが、そうではない、別の原因があると気づいた。本来ならば時間を破壊した瞬間に時は巻き戻るが、今回は時間に穴が開いており歪みに巻き込まれる形で別時空に転移、さらには他のレールガン女子高生とのデータ共有が行えなくなっていた。故に彼女は一人で原因について探らなければならない。この世界のレールガン女子高生と結託するつもりはない。

いきなり別時空のレールガン女子高生がやってきて、とにかく面倒な問題を手伝わされるのはあまりに酷だ。

だって今日は、とても楽しい一日になるのだから。

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