第665話「シビ切り包丁と秩序」

午前十時の女子寮屋上。

マグロを求める女子高生の群れが現れた。

女子高生はピラニア(一般人が想定する人食い魚を指す言葉。人肉への執着はイメージよりも低い)よりもずっと肉を食い、特に血の臭いが好きなので特定の部位が人気ですぐに捌けていった。これは商売になるとレールガン女子高生が仕入れを担当することになり、インフルエンザをおして仕入れてきたマグロを三徳包丁女子高生もといシビ切り包丁女子高生が巧みに解体していく。マグロは飛ぶように売れていく。また、解体ショーは見世物としても評判で、屋上から転落する女子高生も出てくるほど会場は混雑する始末だった。

だがいきなりブレードビームライフルを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい秩序を敷いた。

マグロの販売は平和に一日を通して行われた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る