第552話「心」

午後九時の自室。

三連休が終わり明日から平日が始まるという事実に絶望している社会人が現れた。

女子高生は社会人(一般人が想定する歯車を指す言葉。壊れたら代えを用意すればいいという発想のもと、社会が構築されている)よりもずっと存在価値があり、逆に社会人は価値が低かった。なので社会人が自室で絶望のあまりに首を吊って死んだところで何ら問題はなかったが、そもそも社会人は歯車なので自殺という選択肢があることすら気づかず企業に勤めているものだ。絶望しつつも明日の準備を整える。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で感情を廃棄した。

安寧秩序の末の衰退が確定した。

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