第2話「悪性隔絶魔都 東京」

午前八時の東京。

就職活動のために田舎から夜行バスに乗ってきた学生が現れた。

田舎人は都会人(一般人が想定する関東圏に住まう人間を指す言葉。ただし群馬を除く)よりもずっと東京の文化に馴染みがなく、電車の乗り継ぎや複雑な駅構造に振り回され、説明会の会場まで時間通りに辿り着くことは不可能に思われた。駅の看板は役に立たず、駅員から教わった方向に進んでも改札で引っかかり、スマートフォンのアプリケーションが指し示す電車は既に出発した後だった。別の路線を探そうとすれば迷宮化した駅で彷徨う羽目になり、食料は底を尽きた。もうどうしようもない。間に合うはずがないと田舎人は頭を抱える。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で東京近郊のブラック企業を粉砕した。

社畜は救われた。

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