第8話決意

夢の中、先ほど起きた事を整理する。

この退屈の人生が少しでも変わるなら行くという選択肢もあるだろう。

ただ、唯一の母さんを置いていけるだろうか…


「…ねぇ。君は何を望むの?」

暗い夢の中例の女の子の声がする。

「この退屈な世界から抜け出したい」

俺は迷う事なく答える。


「何を迷ってるの?」


「母さんが心配だ」


「それ以外はないの?」


「…あぁ」


「わかった…」

それ以来声は無くなり俺は夢の中に落ちていった。



翌日の朝、目がさめる。

時計を見ると時刻は午前の11時ごろだった。

「…遅刻やないかーい。」

俺は一人でツッコミを入れてるとある事に気付く、毎朝必ず母さんが遅刻する前に起こしにくるのだが今日は来てない。

遅刻に関しては許さない母さん、嫌な予感がし、起きて居間に行く。

鼓動が早い、直ぐそこの居間がやけに遠く感じる。

「…母さん‼︎」

居間の扉を開け、叫ぶ。

…そこには腹下から血が出て横たわってる母さんがいた。

「…迅。……うるさいよ朝…から。」

母さんはそう言うと意識を失った。

俺はパニックになる前に救急車を呼び、駆けつけた救急車に同伴し病院へ向かう。


病院で何とか一命を取り留めた母さん。

母さんの病室の横で、俺は怒りの中覚悟を決めた。

「…神とあの女…絶対殺す‼︎」

病室の窓の遠くから、誰かが微笑んでるのに気づかずに。

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