第7話規則
「初めまして。
こちらはオペレーターです。
宮崎様からの依頼で異世界の規則を説明させて頂きます。」
丁寧な口調で可愛らしい女性の声がする。
「4つの規則を説明します。
1つ目、異世界の住人になる事を望んだら、現実世界には戻って来ることは出来ません。つまり現実世界では死んだ事になります。
2つ目、異世界でもし死んだ場合、こちらも生き還る事は出来ません。
つまり死亡扱いです。
異世界でも歳はとりますので、異世界での寿命が来ても同じく死亡扱いとなります。
3つ目、異世界ではある条件を達成するとクリアとなります。
ただ、この条件は開示されません。また時間的クリアはありませんのでそのまま死亡の場合もあります。
最後に、もしクリアされた場合、望むもの3つが手に入ります。
望む願いは全て叶えられます。
それは、神の権限で何事でも保証します。
以上が規則となります。」
オペレーターの声が終わり、機械の動作が終わると思った頃、亀裂なノイズが響く。
少しなり終わったかと思うと少し低い声で何者かが喋る。
「九十九迅君、初めまして私は神と名乗る者。
そして君をこの世界の異常事態に巻き込んだ者である。
君が襲われたモンスターは私が仕組んだ事であり、あの時偶然助けが入ったのも私が仕組んだ事で、偶然にも必然だった事。
何故かは考えればわかる筈だ、君ならね。
九十九迅君、君は現実世界では生き甲斐がないと思ってね、招待させて貰ったよ。
異世界へ来るか否かの返事は明日の夜迎えが行くだろう、その時に返事を聞かせて来れたまえ。
あちらの世界で会える事を楽しみにしてるよ。
最後の1日、現実世界を楽しんで来れたまえ。」
最後に笑い声がして話が終わった。
機械は役目を終え、消えて行く。
少しばかり放心状態になるが、すぐ我に戻り今の規則を自分なりに整理する。
1、異世界に行っても行かなくても俺の命は現実世界では亡くなる。
2、異世界に行けば何かしらのトラブルはあるだろう。
3、もし異世界で何かを成し遂げれば願いが叶う…か。
俺はベットに寝っ転がり気持ちを落ち着かせる。
正直、俺の中では行く一択に決まっていた、だが母さんが心配でしょうがない。
シングルマザーで育てて来れた母さんに何も出来ないまま行くのも不甲斐ないが、
目の前で殺される現実世界を見せるのも残酷だろうな。
俺はそんな事を考えながら疲れていたせいか、眠りに落ちた。
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