第10話 魔境と住居
俺たちは今快適な家の中でソファーにもたれかかっている。
「ふぅ。マジでこの家快適ねぇ~。(棒)」
「そうだなー。(棒)」
「「.........。」」
こうなったのには理由がある。
~3時間前~
「「なんてこと教えてくれてんだ~!!このクソジジイ!!」」
(シュン!!)
「「......。魔境とか言ってたけどまじで森の中じゃねぇーか!!ってかくっさ!!」」
「おい!クソジジイ!!ここからどうやってあいつらを救えってんだ!!すぐ死んじまうだろうが!!」
(誰がクソジジイじゃ!そうならないために叡智をくれてやったっていうのに!!)
「うおっ!」
「きゃっ!!」
「これはなんだ!直接頭の中に言葉が叩き込まれるような感じだったんだけど!!」
(これが神託じゃ。この世界について聞きたい事や知りたい事は叡智に聞くんじゃぞ。神託は滅多に使わん。緊急時とかに使わせてもらう。神託を下した時はどんな状況でもこっちを優先してほしいのじゃ。神託の内容はお主らしか見えないようにするが、クエストが出ているかは可視化しておく。それを見せればなんとかなるからの。)
「りょーかーい。それよか、なんか腹減ってきたな。」
「そうね。召喚された時は午後の授業が始まる前で、こっちの時刻もそんな感じだったし、色々あったからもう夕方になっているのかしらね。」
『時間についてお答えいたします。現在午後5時43分です。』
「うおっ!今度はなんだ!?」
「きゃっ!!なに!?女の人の声がするんだけど!!」
『驚かしてしまい申し訳ございませんでした。申し遅れました。私、最高神フール様よりあなた方専用に作られたスキルである〔叡智〕と申します。』
「おお...。あんたが叡智か。」
『はい。驚かしてしまわれるのでしたら、私が話す前に効果音でもつけましょうか?』
「おう。ぜひそうしてくれ。」
<<ピロン!!
『了解いたしました。先ほどお腹が空いたと仰ったのでフール様にお伝えしたところ、それぞれの〔アイテムボックス〕のなかに1日3食と計算された1年分のご飯を入れてくださいました。それと、住む場所や服も必要だろうとのことでそれも〔アイテムボックス〕の中に入れてくださいました。』
「まじか!ありがとなじっちゃん!!」
「ほんと!?やったぁ!!」
(緊急時しか使わないといったのじゃが、これだけは言っておかなければ気に食わん。さっきまでは話が進まなくなってしまうから黙っておったのじゃが、じじいとか、爺さんとかはやめてもらいたいたいのじゃ。威厳がなくなってしまう
。)
「なんだよ~。いいじゃんかー!」
(はぁ。もうよい。じじいさえ言わなければ良しとする。ただし、それはお主らしかおらんところにするんじゃな。そんな事をすれば、この世界の教会から追われることになるぞい。)
「わかったー。色々くれてありがとねー。」
「もうそんなこといいから早く住む場所を出しなさい!もう臭くてたまらないわ!」
「そうは言ってもどこにそんなのが入るのか...。〔アイテムボックス〕!!(ゴソゴソ)」
「あっこれか?」
(〔超鑑定‼︎〕)
物:
レア度:
説明:サイコロ型のこの箱を転がすだけで家ができる。箱に戻したい時は転がしたあとに出てくる家の鍵を住居に誰もいない状況で鍵を閉めるともとのサイコロ型に戻る。
(備考:仲間が増えるにつれて豪邸へと家のグレードが上がっていく。)
(※カッコ内は超鑑定でしか見ることはできません。)
「............な、「な?」なんじゃこりぁぁぁああ!」
「え!?なに!?何があったの!?」
~説明中~
「なんじゃそれはぁぁぁぁぁああ!」
「だろっ!!」
~十分後~
「じゃあやるぞ。」
「う、うん。」
コロコロコロ...ドンッ!!
「「あは。あは。あははは、あははははははははは!!(遠い目)」」
~さらに30分~
「じゃあ、ご飯でも食べよっかー。(棒)」
「そうねー。(棒)」
~30分後~
「ご飯食べたしお風呂お先に貰うわねー(棒)」
「わかったー。その次俺が入るからー(棒)」
「わかったわー。(棒)」
~1時間半後~
ここで冒頭へと戻る。
「「ってなんでこんなに快適なんだよ(なのよ)ーー!!」」
「「異世界の雰囲気、欠片もないんですけどーー!!」」
「「パナ○ニックのLEDライトにLIX*Lのシステムキッチンに、ティ○ァールの鍋やフライパン、○菱の自動風呂溜め付きの湯船、○立の洗濯機、○OTOのウォシュレット付きの水洗トイレ、超ふかふかのベッドに、携帯の充電もできて、インターネットに繋がるWi-Fi、Del○のパソコンに、○ONYのテレビまで見れ、二階にベランダがあるとかってなにぃ!!」」
地球産のテクノロジーがたっぷり詰まった超快適な家でした。
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