第2話:引き続きスランプ

 2時間後、あたしはまっていた翻訳の仕事に取り掛かった。


 誕生日だと言うのに、仕事、仕事って……

 悲しいさが……


 しかも二日酔いで頭は全然働かない。


 もう一度、お風呂に入って気合いを入れ直すかと思った所に、着信音がした。


「ン……❓❓」

 妹からだ。仕方ない……


「もしもし……」あたしは不機嫌モード。

 スピーカー機能にした。


《あ、お姉ちゃん。

 何……、今、仕事中……》

「え? まぁね……」


 妹は今度、結婚する彼氏を紹介するという。


「はぁ、彼氏ィ~……?」

《あ、そ~いえば、お姉ちゃんもと結婚するとか、しないとか言ってたジャン》


 あのね~……


「ま、ハッハ…、ちょっとね……」


《ね、じゃ、今度、ダブルデートしない》

 はァ~ー、するか~❗❗❗

 …とは、言えず……


「悪いけど……、今、あんたに付き合ってる気分じゃないの」


《え~ーーだって今日、お姉ちゃんの誕生日じゃん」


 何だよ。覚えてたのか…… 我が妹よ……

 けど、忘れていいって……


《29歳おめでと~ーーー…😆🎶✨》

 わかった。わかった…… はしゃぐ歳か。

 もう切るよ。

 適当に頷き、電話を切った。


 あ~、もう頭、痛った~……


 だが、直後にまた着信音だ。


 おいおい今度は何だよ……







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