第8話 にんにん

 ……………………


 あれからどれぐらいたったのだろうか………………時間は、果てしなく長い時を刻んだように今の私には、感じる。


 ……………………


 ひどく乾いたように感じる部屋の中。


 私は、なにをするわけでもなくイッ点をみつめている。


 ………………


 かたわら、白い泡を吹きピクリとも動かない私の太客常連客


 ………………


 なぜだろう…………何故、こんな時に限ってあまりかかわりがないというか仕事でも挨拶程度の関係の給仕場のヨルさんの顔が目に浮かぶ…………


 にんにん………………ありがとう


 私は、受話器を取っていた………………


「もしもしヨルさんワタシ…………わたし…………」


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