お城の住民、学園内にいました


「やっとタカビーな人間が消えたと思ったらまた戻ってきてちょう迷惑だし。」

親友のカナがぼやく

無理ない、エステを閉鎖したということもありお金持ちのお嬢様、お坊っちゃんが横浜校にほとんど移動したと思ったら今回の騒ぎでまた戻ってきたのだ。

「ほんと、迷惑ですわ工房も地下にしたいぐらいですわ。聖さんは商売チャンスとか言ってらっしゃるけど昴様のおそろいドレスとかめんどうですわ。」

親友で被服部、部長のリコも渋いかおしている。

『ガイア』の熱烈ファンとかもいるから困るんだよね。

瑠璃ちゃんはかのちゃんにまで被害がでたら心配だからってタツヤさんの彼女、菜穂さんが働く牧場のほうに行った。

私の経営も赤字で困るんですけど………父さんからの支援も期待出来ないので『ふれあいパーク』を作って猫に小判だけど生活費稼いでるのに。

「ゲンジイが余計な商売するから来やすくなるんだよ。」

うちの家畜係、ゲンさんが馬車送迎、運搬なんて始めたらから宿泊客まで入り交じって大混乱になっている。

私、カナ、リコは隠し部屋での授業を受けている。

流行りの通信もはじめようとネット生中継の特別授業を受けて良かったかも。

昔の二の舞ふむのはごめんだし。

『誰かいるよ。』

この部屋がお気に入りでご飯の時間以外はいる猫のチャコが本棚の影から出てくる。

「えっ誰かいるてそこは物置きのはずだけど。」

『いるよ、誰?』

チャコが除くそこをのぞく、なにこの本の山?

チャコが山に飛びのったしゅんかん。

ドンガラガッシャーン!

はでな音がしてくずれた。

「ウワッ、いたた。」

青い髪を肩まで揃えた少年が本と一緒に倒れていた。

「しっ侵入者ですわ。せいばい!」

カスミが裁縫ようの長い定規で殴り少年はノックアウトされた。

「ワッなんだ?」

赤茶色の髪の少年が本当の山から出てくる。

「誰あんた達?」

「勝手に入って申し訳ございません。俺の名前はヒーリン.アマリリスと申します。城が侵略されたのでしばらく避難させてもらっています。」

ウサギの兄弟?

赤茶色の髪に赤い目、すっごく綺麗な人だけど………。

「カリンだいじょうぶか?」

「なんで僕だけたたかれるの?ヒーだって侵入者なのに。」

ごりっぷくだ。

「ちょっと待ってて氷もらってくる。」

ビックリしたけど三回目だからそれほどパニックしなかった。

お城の住民がいるはずてカミュさんが言ってたっけ?

もしかして敷地内の隠し部屋とかにみんな隠れているのかしら?



星砂家が経営する『ドロフィーヌ学園』は隠し部屋やらトラップがある。

生徒が被害にあわないようにトラップがあるとこは表からは入れないようになっている。

絡繰り好きだった先代の先代は絡繰り学園にしたかったらしい。

私、カナ、リコは校内の隠し部屋マップを知っているので生徒とあわずに家までいけるんだけど。

「なにこれ?」

以前は絡繰り階段でジャンプしなきゃ降りれなかった下のとこが見事に骨董品店になっていた。

そこに三人の物語に出てくるエルフみたいに耳がとんがった人達が陶器を磨いたりしていた。

「勝手にあがりこんですいません。私はエメ、銀髪はラル、書物に集中しているのはサイでございます。我々も急に知らぬ世界に放り込まれたので対応に困っているのですよ。」

ピルル、ピピピ………

ヒマワリにヒナ、無事だったのね。

この二羽のカナリアは例の『ビューティーハウス』のバードスペースにいた子達どうやら逃げて来たらしい。

「他のお友達はどうしたのヒナ?」

私の肩に乗るヒナをなでる。

ピピピ、ピップウ、ピップウ。

鳥語もわかればいいんだけど鳥語はわからない。

「エディーラ様のとこにいると思いますよ。案内しましょう。」

エメさんの微笑みにポーとしてしまった。

リコが居なくて良かったかもまた人暴れしかねない。

リコは工房へカナは大工作業の手伝いに行った。

いっかい学園内の見まわりしたほうがいいかしら?

動物達が騒いでないから悪いことは起きていないと思うんだけど。


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