第19話 間の悪い駄目神
ゆいゆいさん去り際にとんでもない事を言って行ったな…自分の娘が大変な事になってるというのに。
「そ、その…カズマ…流石に今日は初日なので…一緒入るのは日を改めて…」
ちょっと待て何だこのロリっ子めちゃ乗り気なんですけどしかも今、日を改めてって言ったぞこいつ
本当に良いのかよ俺まじで入っちゃうぞ?てか入って良いのか?
「お前その言葉忘れるなよ?…本当に一緒に入るからな?」
「は、はい…私は構いませんよ…チラ」
「うっ…」
おいやめろ上目遣いでこっちチラチラ見るな、可愛いく見えるだろうが。
「カズマ顔が赤いですよ…?」
「うっせぇよ…お前の方こそ顔が赤くなってんぞ」
「そ、それは…」
そう言うとめぐみんは更に顔が赤くなり俯いてしまった、とりあえず何か適当に言って部屋に戻ろう。
俺はそう考えてるとふと視線を感じたので居間の方を見ると、そこにはアクアがこっそりこちらを覗いていた。
何でこんな時にお前がいるんだよこの駄目神がぁぁ!
「2人とも顔赤くして何廊下で突っ立ってるのよ、てかカズマさん今心の中で私の悪口言った?」
やばいマジでこんな所をアクアに見つかるのはまじでやばい、しかも何ニヤニヤしてんだよこいつめ…とりあえずここは冷静に…
「別に顔赤くしてねぇよ、だからさっさと居間に戻れよそして駄目神何て言ってない」
「嘘ね今カズマさん嘘を付いたわこの女神である曇りなき瞳にはハッキリと嘘と出てるわ!あと駄目神って言わないで!!」
「くっ…」
無駄にこういう時だけ感が鋭いな…だかしかし!ここで引くわけにはいかない!
「嘘じゃねぇよ、てか曇りなき瞳じゃなくて濁ってる瞳だろ?駄目神が」
「あぁぁぁ!!やっぱ駄目神って言ったーー!!」
「ふっ別に間違いじゃないだろうがこの駄.目.神さん?」
「あぁぁぁんん!!カズマさんがいじめるー!!」
「だはははは!!」
よっしこれで何とか誤魔化せたぞ!!いやぁまじでこいつ馬鹿で良かったー。
「あ、あのカズマ」
「ん?どしためぐみん?」
先程まで俺の隣で顔を赤くし俯いていためぐみんが復帰したのか
「その、あんまりアクアをいじめては駄目ですよ?」
「いやいや別にいじめて何かいないぞ」
めぐみんめ復帰したと思ったらいきなり何を言い出すんだ、これはいじめなどでは無い、そうお互い無事に入られるように誤魔化してるだけなのだ
「私からしたらいじめてるようにしか見えなかったですよ?」
「えぇ…」
「うぅ…めぐみんあなたは分かってくれるのね!やっぱりこのクズマとは全然違うわ!」
あっさっきまで泣いてたアクアが調子乗り始めた、よしとりあえずスティールで何か履いでやろう。
「アクアも調子に乗るのはいけませんよ、それとカズマちょっと良いですか?」
「何だめぐみん今からこのお調子者をスティールする所なんだが」
全く今からアクアにスティールをしようと言うのに、俺はしぶしぶめぐみんの方を向くと耳元に手を当て小声で話し始めた。
「そろそろ私はお風呂に行きますので後は頼みます、それとカズマお風呂の件なのですが」
「あぁ一緒に入るやつな大丈夫だしっかり覚えているから安心しろ」
「いや別にしっかり覚えられても…まぁ良いです。アクアをあまりいじめ過ぎると一緒に入るのは無しにしますからね」
「えっめぐみんそれマジで言ってんの?」
「マジですよ?」
いやいやそれは流石に困る、相手はロリっ子だがせっかくのチャンスなのだ(まぁめぐみんとはノリで一回一緒に入ってはいるが)しょうがない
「今カズマ私に対して失礼な事考えました?」
「考えてねぇよ」
「怪しい…」
「ちょっと何2人してコソコソと話してるのよ」
おっとこれ以上話すのは危険だな、アクアに聞かれたら何するか分からないし
「別に何でもねぇよ、めぐみんがそろそろお風呂に行きたいと言ってるだけだ」
「そ、そうです今日は結構歩いたので早く汗を流したくてですね」
「ふーん、それ本当なのかしら?女神の感が違うと言ってるんですけど」
「何が女神の感だ、胡散臭すぎるぞ」
「何が胡散臭ですって!?」
「はぁ…では私はお風呂に入ってきますので、カズマあんまりアクアと喧嘩しないでくださいよ?」
「へいへい」
めぐみんはそう言って居間から出てすぐ隣にある脱衣所へと入っていった。なるほどあそこが脱衣所か…
「ちょっとカズマ何お風呂でも覗きに行こうとする人みたいな顔してんのよ」
「どんな顔だ、いくら俺でもめぐみんの風呂なんて覗かねぇよ」
全くアクアの奴め俺をどんだけクズい人間だと思ってるんだ、まぁ温泉旅行の時は覗こうとしたけどさ。
まぁいいとりあえずこのままこいつと絡むのも面倒いし適当な事言って部屋に戻るとしよう
「ねぇカズマ何か今私の事面倒い奴とか思わなかった?」
「思ってねぇよ、とりあえず俺も疲れたからちょっと部屋で休むわ。あっあとご飯出来たら呼びに来てくれ」
「ちょっと待ちなさいよ、さっきコソコソと言い合ってた事話しなさいよ!」
「気が向いたらなー、んじゃまた後でなー」
俺はアクアにそう言いめぐみんの部屋へと入っていきそのまま床に寝転がった、ふぅこれで少しはゆっくり出来る
「ふぁぁ…何か横になったら眠くなって来たな…ちょっと寝よ…」
俺は軽く睡眠を取ろうとそのまま眼を瞑り眠りについた、飯の時間になれば誰かが起こしに来るだろう多分…
「カズ…マ起き…くださ…」
誰かが俺の体を軽く揺さぶって起こそうとしている、全くこの睡眠を妨げようとするのは…声的にめぐみんか?
よしここは軽くめぐみんの胸を揉んでやろう
「あっカズマやっと起きましたか、もう皆んなご飯を食べ始めてますよさぁカズマも早く…きゃ!?」
ふにゅふにゅ
んーやはりめぐみんの胸は手にすっぽり収まって良いな〜、程よい柔らかさと大きさがまた…
「かかかカズマ!?何でまた胸を!?あっそこは!!」
何か言ってるが俺は知らない、俺は寝ぼけながらめぐみんの胸をひたすら揉みまくった。
それから何分ほど経っただろうか俺はまだ寝ぼけてチラリとめぐみんの顔を見るともう我慢の限界だと言いそうな感じに…
「い…いつまで私の胸を…!」
「ぐへっ!?」
と思ったらまさかの俺の腹に向かって思いっきり蹴りを入れてきた、はっ!?俺は一体何を!?てかめっちゃ痛えぇぇ!!
「全くもう…せっかく起こしに来たと言うのにセクハラするなんて…カズマの馬鹿…」
何か馬鹿とか言われた気がするが、しかし本当に何してんだ俺は、寝起きであんなイタズラを思いつくなんて!!。
まためぐみんが起こしに来たらやってやろう、ってそうじゃない!俺はまだ腹に痛みを感じつつ体を再び起こす。
「痛ててて…めぐみん寝起きの人の腹を蹴るなんて酷いじゃないか」
「カズマが私の胸を触らなければ最初から蹴りなんてしませんよ」
めぐみんが呆れながら自分の身を守るかのように部屋に置いてあった荷物を壁にしつつそう言ってきた
「そりゃ悪かったよ、てか今何時だ?さっき皆んなご飯食べてるとか言ってたけど」
「もう20時ですよ、多分まだご飯は食べてると思いますけどおかずとかはもう殆ど無くなってそうですけども」
「そうかい、てかめぐみんもご飯はもう食べ終えたのか?」
「いえ、私はご飯前に母親であるゆいゆいさんにカズマを起こしに来てと頼まれたので」
なるほど、てかおかずとかは殆ど無くなってるってそれじゃ残ってるのは白飯しか無いのか?んーそれは困ったな…
しょうがない、ここはリュックの底に閉まってあった非常食でも食べるとしよう
「めぐみん悪いがちょっと俺のリュックを取ってくれないか?」
「何ですか突然、リュックをもらうフリして今度は何処を触る気ですか?」
「おい、さっきは寝ぼけてたから触っただけで今は完全に目が覚めてる俺はそんな事をしないぞ」
「開き直らないでください!全く…はいリュックですよ」
「おうサンキュー」
しぶしぶ俺のリュックを持ってきてくれた少し警戒気味のめぐみんに軽くお礼を言うとゴソゴソとリュックの中を漁ってると
何やら誰かがこの部屋へと向かってくる足音が一体誰だろうか?軽く振り向くとコンコンとノックの音と共に声が聞こえた
「めぐみん入るわよ?開けてちょうだい」
「あ、はい!今開けますね!」
おっとどうやら声的にゆいゆいさんだな、めぐみんが慌ててドアを開けるとそこにはゆいゆいさんがいた
「残り物で悪いけどちょっとお父さんやこめっこが沢山食べそうだったから少し取って置いたわよ、お盆の上に置いてあるから居間に来て食べなさいな」
わざわざご飯を取って置いてくれるとは…ゆいゆいさんありがとうございます!
「す、すいませんわざわざ…」
「良いのよめぐみん謝らなくても」
「いえいえ、わざわざご飯を持ってきて頂くなんて!私がさっさとカズマを叩き起こしておけばこんな手間をかけずに済んだのに!」
「全くあなたはもう…家族なんだからそこまでかしこまらなくても良いのに。けどどうやらめぐみんの目を見る限りちょっと良い事があったみたいね♪」
「えっ!?べ別に良い事なんか!」
「あらあらそんなに慌てちゃって〜冗談で言ってみたつもりなんだけど本当みたいね〜チラ」
「んなっ!」
「何か今こっち見られた気がしたんだが」
「カズマさんたらもう気のせいですよ?さて、それじゃ私は居間に戻りますね」
「分かりました、ゆいゆいさんありがとうございます」
「いえいえ〜」
ゆいゆいさん時折感が鋭く感じるのは何故なのだろうか、まぁそれよりも先程見事冗談に引っかかり固まってるめぐみんを再起動させてさっさと飯食べにいくか
「おいめぐみんいつまで固まってんだよ」
「え!?い、いやいや私は別に固まってなんて!」
「慌て過ぎだろお前…ていうかもうゆいゆいさん居間に戻って行ったぞ」
「そ、そうですかなら後でお礼を言っとかないとですね」
「お前な…」
まぁ少しずつ家族にも触れ合っていけばこいつの為になるから良いか…ちょっと不安だけども
「んじゃ俺達も早く居間に行こうぜ、腹減って倒れそうだ」
「そうですね、あのカズマご飯中に変な事とかしないでくださいね?」
「んな起用な事出来るわけないだろう、それとあれは寝ぼけてたからで狙ってやった訳じゃない」
「何かちょっと怪しい気がしますが…まぁとりあえずそういう事にしておきます」
怪しまれてるが気にしないだって本当の事だしな、そう思いながら俺とめぐみんは部屋のドアを開けると居間へと向かったのだった
「おっカズマやっと起きたか」
「よっダクネスいやぁよく寝れたわ」
居間に行って見ると、そこには既に酔い潰れたアクアとイビキをかきながら寝ているひょいざぶろーがいた
ダクネスはこめっこと仲良く遊んでるみたいだ
「本当寝過ぎですよ、夜ちゃんと寝れるか心配です」
「お前は俺のお母さんか」
「めぐみん先程はすまなかった1人で起こしに行かせてしまって」
「いえ良いんですよ、どうせ誰が行こうと遅くなってるでしょうしそれにもしかしたら変な事してくるかもしれませんしね〜ジー」
めぐみんがそう言いこっちを見てくる、てかまだ気にしてたのかよ
「変な事?」
「おいおい俺は別に変な事なんてしてないぞ」
「むっ思いっきり私の胸を掴んだくせに…ボソ」
「あぁ…なるほどそういう事か…こめっこクズマ何てほっといてこっちで遊ぼう」
「おいダクネス今なんつった」
今クズマとか聞こえた気がしたんだが、まぁ良いか?
「カズマさん、めぐみんこっちにご飯があるから食べなさいな」
「あっはい分かりました」
「それじゃカズマ早くご飯食べましょうか」
「あぁそうだな、さっさと飯食べよう」
「「いただきます」」
ゆいゆいさんがあらかじめ温めてくれていたのか、おかずがまだ暖かい。今日のおかずはカエル肉の唐揚げに味噌汁、そして卵焼きか(何の卵を使ったのが気になるが)どれも日本にありそうなやつだ
「んーこのカエル肉の唐揚げ美味しいですね」
「こっちの卵焼きもいけるぞ?ほれ」
「ですね、卵の甘さが滲みて美味しいです!」
「2人ともありがとう、あっダクネスさんちょっとうちの夫を部屋まで運ぶの手伝ってくれませんか?」
「良いですよ、私で良ければ。こめっこもそろそろ眠くなってきたみたいですし」
「ねむ〜い〜…」
「それじゃこめっこは私が持ちますのでお願いしますね、カズマさんめぐみんまた明日」
「カズマ、めぐみんアクアもついでに部屋に連れていくからまた明日」
「おう、また明日なー」
ゆいゆいさんとダクネスはひょいざぶろーさんの首元を掴み引きずりながら部屋まで連れて行った、アクアも同じく引きずりながら部屋へと連れて行った
ていうかゆいゆいさん、ひょいざぶろーさんの扱いかなり雑だな…ダクネスも何で違和感も無しに引きずってんだよ
「はふぅ…もうお腹いっぱいですぅ〜」
「もう食べ終わったのか早いな」
「カズマが食べるのが遅過ぎなだけですよ」
「食った後に寝転がると太るぞ」
「むっ太るとかレディーに対してそういう事言うのはどうかと思うのですが」
「別に良いだろ本当の事だし、ふぅご馳走さま〜」
「本当の事でももうちょっと言い方があるでしょうに…」
「へいへい、んじゃ飯も食べ終わったし風呂入って寝るかな」
「では食器は私が片付けておくので入ってきてください、片付け終わったら部屋で寝てますので」
「分かった、んじゃ後は頼んだぞ」
いやぁめぐみんが食器片付けてくれるのはラッキーだ、明日もどうせ早いだろうしささっと汗を流して明日ゆっくり風呂に入るとしよう。
そう決めた俺は居間から出てすぐ隣にある風呂場へと入っていったのだった。
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