第2章 いざ出発 紅魔の里編

第16話 いざ紅魔の里へ!

「んん…もう朝か…おいめぐみん起き…」


時刻はまだ6時ぐらいだろうかたまたま早く目を覚ました俺はめぐみんを起こそうと布団をめくると


そこにはもうめぐみんがいなかった、あいつ俺より先に起きて自分の部屋に戻ったか?まぁその方がいざアクアやダクネスが来た時


誤魔化す必要が無いから丁度良いんだけど…


「何だろうめぐみんの寝顔もうちょい見たかった自分がいる…」


何でこんな事を思ってしまったのだろうか…


「はぁ、まぁ一々考えてもしょうがないさっさと準備して居間にでも向かおう…」


とりあえず俺はこのモヤモヤしたような気持ちを抑えながらジャージから何時もの冒険者の服に着替え居間に向かったのだった





「あっカズマおはようございます」


「お、おはよう…」


居間に向かうと既に何時ものローブに着替えためぐみんが椅子に座り紅茶を飲んでいた


「どうしたのですかカズマ?じっと私の顔を見て」


「え、あぁすまん」


やべぇ何故かついめぐみんの顔をじっと見ていたらしい俺、どうしたんだ一体!あれか一緖に寝たせいなのか!?


「とりあえずずっと立ってるのもアレなので座ったらどうです?」


「そ、そうだな」


俺はめぐみんの前の席が空いていたのでそこに座る事にした


「わざわざ私の前の席に座るなんて、そんなに私の顔を見たいのですか?」


「ち、ちげぇよたまたまここが空いてただけだ」


「ほぅ?とは言いますがカズマさっきから目が泳いでますよ?」


「うっ…うっせぇよ気にすんな」


「ふふ♪動揺してるカズマも中々良いものですね」


「なっ!?」


「まぁこうして目の前に座ってくれた事ですし私もカズマの顔を見てましょうか」


「や、やめろよ!見なくて良いから!」


「おやぁ?照れてるのですかカズマ?」


「て、照れてねぇし!?ただ見られるのがちょっとアレなだけだし!?」


「ふふ♪まぁ良いですよ、では私はご飯作って来ますので」


「そ、そうかいなら早く作ってくれゆんゆんが来ちゃうだろ」


「時間的にまだゆんゆんはまだ来ませんよ、まぁ来るとしたら後2時間後と言ったところでしょうけど」


めぐみんはそう言って台所へ向かった、まぁそりゃそうかいくら友達がいないゆんゆんでもそう早く来るわけでもないしな


その後めぐみんが朝ご飯を作り終わった頃にアクアとダクネスが起きて来て皆んなでテーブルを囲み朝ご飯を食べたのだった



「た、頼もう!!」


「おっやっと来たか、おい皆んな忘れ物は無いな?」


「えぇありませんよ」


「当たり前よ!お酒も全部持って来たし!」


「うむ、ちゃんと昨日の夜確認もしたから問題ない」


「何か1人ちょっと心配な奴がいるが…まぁいい行くぞ」


俺はそう言い玄関のドアを開けると少々大きめのリュックを背負っためぐみんと同じ紅魔族のゆんゆんがそこにいた


「ゆんゆんおはよう」


「お、おはようございます!ってあれ?ダクネスさんやアクアさんも行くんですか?」


「そ、そうなんだけど…人数的に大丈夫か?無理ならちょっとマナタイト用意するけど…」


「んーギリギリ大丈夫だと思います、魔法陣書けば1人くらいは…何か書けるものありますか?」


「お前ら何か書くもんあるか?」


「そんなもん私が持ってるわけないでしょ」


「すまない私も持ってない」


「カズマカズマたまたまチョークがありましたのでこれを」


「おっめぐみんナイス!ゆんゆんこれで良いか?」


「はい!では少しお待ちくださいね!」




「ふぅ、さぁ皆さんどうそ魔法陣の中へ!」


あっという間に魔法陣を書き終えたゆんゆんはそう言い中に入るよう指示を出した


「ゆし、お前ら変な事すんなよ特にアクア」


「何で私だけなの?意味わかんないだけど」


「紅魔の里…んー!ワクワクしてきました!」


「うむ、早くこめっこちゃんに会いたいものだな」


「あはは…では皆さん行きますよ!」


「おう頼むぜゆんゆん!」


「さぁ紅魔の里へいっくわよーー!!」


「はい!では…『テレポート!!』」


ゆんゆんの掛け声と共に俺達とゆんゆんは魔法陣の光に包まれ紅魔の里へ向かったのだった、どうかアクアが紅魔の里で何もしませんように!!





「ふぅ、皆さん着きましたようこそ紅魔の里へ!」


光に包まれてから数秒ほど経った後ゆんゆんがそう言い俺はゆっくり目を開けるとそこには

まぁ前来た時と変わらない田舎っぷりで…


てかゆんゆん入口近くにあるグリフォン像の所に設定してたのか…いやまぁかっこいいから良いんだけどね?


「んー紅魔の里の空気はいつきても変わらないな」


「さー早くこめっこちゃんに会いに行くわよー!」


「か、カズマこの像は何でしょうか!?とてもかっこいいのですが!」


「まとまりがねぇなこのパーティー…とりあえずアクア落ち着け、めぐみんこれはグリフォン像だよ。何か結構前にグリフォンを石化させてそのまま此処に持ってきたらしいぞ?」


「おぉ!そうなのですか!?流石私と同じ紅魔族!センスありますねー!」


センスがあるかどうかは微妙だけどな…あっそうだ


「ゆんゆん、お前はどうする?一旦家に戻るのか?」


「んーそうですね、とりあえず一旦めぐみんを家に届けてから自分の家に帰ろうかと」


「そうか、んじゃ一緒に行こうぜ」


「は、はい!」


「ほらカズマ早く行かないとこめっこちゃんが!」


「うっせぇ駄目神そんなに忙しくてもこめっこは逃げねぇよ」


「そうだぞ、さぁ早く行くとしよう!」


「おぉ!私の我が家に行くのですね!」


「そうだぞ、とりあえずこの大荷物を届けなきゃいけないし後めぐみんの親達に悪いが少しの間だけ泊めてもらう予定だしな」


「な、なるほど流石カズマですね」


「おいそれどういう意味だ」


「さぁ?ほら早く行きましょう?」


「カズマ、めぐみん早く行かないとアクア達に遅れてしまうぞ!」


「へいへい、んじゃ行くとするか」


ダクネスが叫んでいるがどうやら見た感じアクアが一足先にめぐみんの家に向かったみたいだがそれを追いかけるようにゆんゆんも行ったらしいな


とりあえず遅れてる俺とめぐみんは彼奴らを追いかけるようにめぐみんの家へと向かった





「はぁはぁ…やっと追いついた…」


「カズマ息が上がるような距離は走ってない気がするのですが」


ようやくアクア達に追いつく頃にはめぐみんの家に着いてしまっていた、あいつらどんなスピードで走ってんだよ…


「全く本当体力無いわねこのニートは」


「あはは…カズマさん大丈夫ですか?」


「まぁまぁアクアカズマが体力が無いのは何時もの事じゃないか」


「ほほぅ、それは良いことを聞きましたね…ほらカズマ早く立ってください手を貸しますからもう私の家に着きましたよ」


「何だその太々しい顔は…たくこのパーティーで俺に優しくしてくれる奴はいないのか…」


「あんたに優しくしたら余計ニート化するからしないわよ、さてさっさとめぐみん家に入るわよー!」


アクアがそう言うとボロいドアに思いっきりドンドンとノックし始めた、おいやめろそんなに強くドンドンしたら家のドア壊れるだろ


ガチャ


「さぁこめっこちゃんアクアお姉さんですよー!早速遊びましょう!」


「…」


何だこめっこの様子が変だぞ?


「カズマカズマ、あれが私の妹こめっこですか?」


「ん?そうだあれがこめっこだ覚えとけよ」


「ふむふむ…流石私の妹と言うだけあって私そっくりではないですか」


いや全然似てはいないと思うのだが、こめっこかなり食い意地張るし…あっその辺も似てたわ

あっこめっこがこっちに気づいた


「ようこめっこ!元気してたかー?」


「お母さーん!姉ちゃんの彼氏が女の人いっぱい連れて来たー!」


「ちょっとこめっこちゃん!お兄さんと少しお話しようか!!!」





「ほらーこめっこちゃんこの箱から何が出るかなー?」


「何が出るのー!?ワクワク」


「アクア何が出るのだ!?その箱から一体何が!?」


あいつら…何であんなに楽しそうに…


「おほん」


「!?」


「カズマくんそんなに緊張しなくても良い、久しぶりだね」


「お、お久しぶりでございますね!ひょいざぶろーさん!」


俺達は今めぐみんの家の居間へ来ている、あの後こめっこがとんでもない事を言ってきたので色々聞いてると居間からめぐみんの母ゆいゆいさんと父ひょいざぶろーさんが出てきた、てか出てくる時ひょいざぶろーさんの顔が物凄く怖かったんだけど


「ひょいざぶろーで良いさ、それでどうだい?娘は?最近また2人の中が良くなったと聞いたが?」


「うっ…いやまぁその…めぐみんとは…」


「カズマカズマ、このおっさんは誰なのです?何か私の事娘だとか言ってるのですがそれにこの若いお姉さんは?」


ひょいざぶろー「お、おっさん!?」


「あらまぁ、ついにめぐみんがお父さんの事をおっさんと…」


あぁーそうだったーひょいざぶろーさんとゆいゆいさんにはまだ言ってなかったなー…


「あ、あの!ひょいざぶろーさんにゆいゆいさんこれには理由がありまして!」


「あら、理由って何かしら?それはカズマさんが詳しく知ってるの?ゆんゆんさん?」


「は、はい…」


はぁ…まぁとりあえずこれは言わないと駄目だよな…何がどうあれめぐみんは両親の事を覚えてないのだから


「あの…実はですね…」






「と、言う事わけでして…」


「ふむ…」


「そんな事が…」


「カズマこの2人が私の親と言う事ですね?」


「あぁそうだよ、こっちの髭が濃い人がお前の父親ひょいざぶろーさんでこっちの髪が長くて美人な人がお前の母親ゆいゆいさんだ」


「ふむふむ…」


「カズマくん、その件について…うちのめぐみんがそうなった原因は少なからず君も絡んでるんだね?」


「は、はい実際その場にいたのは自分とめぐみんだけでしたから…」


「まぁ命が無事なだけでも良かったわ、お帰りなさいめぐみん」


「えっあの…た、ただいまです…」


「それじゃ私は一旦家に帰りますね…お父さんも待ってると思うので」


「そうか、ゆんゆんありがとな」


「いえいえそんな!それじゃ皆さんまた!」


「ゆんゆんさんまたいつでも来てくださいね」


皆んなに挨拶した後ゆんゆんは自分の家へと帰っていった、さてこの後をどうするか…


「さて、話を戻すが…ここに来たのは娘の記憶を取り戻す為って事かね?カズマくん」


「あっはい、ここはこいつの故郷ですし全てでは無くとも何か思い出すきっかけになればなと思いまして…」


「なるほど…どれくらい滞在するんだい?」


「えっと1週間くらいですかね?」


「そうかそうか、ならボロい家だがまたうちに泊まっていくと良い」


「あ、ありがとうございます!」


「ふふふ、流石に他のとこに行けなんて言えないものね。こんなにいっぱい食べ物を貰って」


「か、母さん!?」


ゆいゆいさんが俺が渡した大量の食べ物を持ってそう言ってきた


ふぅ何とか泊まるところも決まったし、ひょいざぶろーさんに怒られる事も無くて良かった…

さてこれからどうするか…


「あっそうだ、カズマさん泊まるならめぐみんの部屋で寝ますよね?うちはあまり部屋数が少ないので」


「ちょ母さん!?流石にそれは!」


「あなたは黙ってて」


「は、はい…」


ゆいゆいさん恐るべし、あの強面のひょいざぶろーさんを一瞬で黙らせやがった


「す、すまないが流石にまためぐみんとカズマを一緒に寝かせると言うのは!」


「あら何故です?前も何もなかったんですから別に問題は無いはずでしょう?」


「それはたまたまなだけでこのケダモノであるカズマがいつめぐみんに襲いかかるか!」


「そうなったらカズマさんに責任を取ってもらうだけですよ?まぁ今のカズマさんを見たら…」


ゆいゆいさんがそう言いながらこっちを見てきた、何だろうこの人の目は色々と見透かされてる感じがするんだけど…


「おいどうするんだめぐみん、俺はどっちでも良いが」


「え、あっあぁ私は別に良いですよ。カズマと一緒なら…」


「ふふ、何も覚えて無くてもカズマさんの愛は覚えてるのねめぐみん」


「ちょ!?なな何をいってるのですか!ゆいゆいさん!?」


おっとゆいゆいさんがもの凄い爆弾発言を、これはめぐみんも驚くな。


そしてうちの変態も驚いている、何でお前までそんな顔してんだよ


「めぐみん、ゆいゆいで良いわよ?まぁ慣れてきたらお母さんと呼んで欲しいわね」


「へっ、は…はい…てっその何ですか愛って!べ別にカズマ何かに!」


「動揺し過ぎよめぐみん?まぁそう言う事にしときましょう、さぁめぐみんあなたの部屋を案内するわカズマさんもどうぞ」


「え、俺も?」


「そうですよ?さぁこちらへ」


「あっちょっとゆいゆいさん!まだ話が!」


俺とゆいゆいさんとめぐみんはダクネスを無視してそのまま居間からめぐみんの部屋へと向かったのだった

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