第12話 最悪な朝で最高の朝
「ふぅ、良い湯加減ですね」
お風呂は良いですね、疲れが一気に取れていきますし。
それに今日は爆裂魔法撃ったりウィズという方の店に行ったりして疲れました。途中変な悪魔とボッチが出てきましたが。
「ふぁぁ…しかし疲れが取れていくせいか、ちょっと眠くなってきましたね…」
流石にお風呂で寝るのはまずいですが、それでも眠気に負けちゃいそうです。
「にしてもあんまりここはいじっちゃ駄目ですね…変な気分になりましたし…」
そう先程下着の中がネチャネチャになっていて、それが私のまぁアレな所にも付いていたのです。
だからそこを洗おうとお湯をかけながら擦っていたのですが…途中で段々変な気分になりふと気付くと今度は手にも付いていて…あれはやばかったです…。
「うぅ…しかし何故あんな事を…これは全部カズマのせいですね」
きっとカズマが私の胸をもんだりつねったりするからこうなったのです!。
これは後で何か仕返しをしてやらねば、しかしどんな仕返しをしようか…
「また朝方辺りに爆裂魔法を撃つ振りでもしてやりましょうか。いやそれだけだと何かアレですしここはやっぱカズマにも同じ目に…」
そんな事をずっと考えていたら段々身体が火照ってきて頭がぼーっとし始める。
あぁどれくらいお風呂に浸かっていたのでしょうか。このままだとのぼせてしまいます…
「は、早くお風呂から出ましょう…はぅ!?」
浴槽の縁に手を付け立とうとすると突然右足からとてつもない痛みが!私はおずおずと足の方を見ると見事綺麗に右足がぴーんと伸びてました。
とりあえず足を曲げようとするとふくらはぎ辺りからとてつもない痛みがやってきました。
「まさかこれは…私風呂場で足をつってしまったのですか…」
どうしましょうか…このままではのぼせてしまいますし…けど今はまともに動ける状態じゃないし…。
「うぅ…仕方がありません、痛みが取れるまでとりあえず我慢です!」
足が伸びていてもヒリヒリと痛みがやってくる中その痛みが取れるまで耐えるのです!
「はぁ…早く痛みがとれますように…シクシク」
「や…やっと…痛みが取れましたか…」
あれから1時間近く待った後ようやく痛みが取れ立てるようになりました。
「うぅ…頭がふらふらしますぅ…」
何とか湯船から出た私はふらふらになりながらも風呂場から出て脱衣所まで行きました。
「ひゃぁ…涼しいですぅ…」
あぁ脱衣所の空いてる窓から来る風が気持ち良い〜逆上せた身体を涼しく感じた私はそのまま床に倒れタオルがはだけても気にせず床のひんやり感を堪能する
「床がひんやりして気持ち良いです…タオルがはだけたお陰か身体全身にひんやり感が伝わってきます…」
「カズマの部屋に行かねばならぬのですが…ちょっとだけこのひんやり感を堪能しないと身体が動きません…んっ股の間に風が…ふぁぁ…」
何か私のアレが濡れてきてる気がするのですが、今はもう突然の眠気でそんな事は気にしてはいられません…
「ここで寝ちゃうのはあれですが、まぁ流石に朝まで誰も来ないと思いますし…少し…だけ…眠っ…て…」
私は眠気には勝てずそのまま脱衣所の床で眠りました、どうせ後で身体が冷えて起きると思いますし大丈夫でしょう。
まぁこの時の私はそう思っていました。
チュンチュン…
「ん…あれもう朝…ってここは私の部屋?そして時間は7時と…え?」
確か私は脱衣所の床で寝てたはず…しかもよく自分の格好を見ると服を着ていてしかもちゃんと下着まで履いている。
昨日ベッドでちょむすけが寝てはずですが見当たりませんね…
めぐみん「まさか…誰かが風呂場に来て私をここへ!?うぅ…誰かここまで運んだのでしょうか…あっもしかして!」
そいえば昨日晩御飯を食べ終わった後ダクネスが筋トレをすると言って部屋に戻って行きましたね
めぐみん「筋トレ終わってシャワーでも浴びようと風呂場に行ったら私が倒れている所を発見してここまで運んで来たと…うむありえそうですね」
まぁダクネスに見られたなら問題無いですね、女性同士なら見られても特に問題は無いはずです。
しかし身体まで拭いてもらうとはちょっと申し訳無いですね…後でダクネスにお礼を言っとかねば
めぐみん「まっとりあえず居間に行くとしますかね。」
私は居間に向かおうと部屋の扉を開けるとそこには何時もの緑の服をきたカズマでは無く冒険者の服を着てそして中々寝付けなかったような顔をしているカズマがいた。
「あっカズマおはようございます」
「お、おはよう…」
ん?カズマの様子がおかしい気がする
「カズマ何か様子が変ですよ?大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫だよ」
ん〜カズマは大丈夫だと言ってるがやっぱり様子がおかしい。
まず私に目を合わせないという事と何故か顔が赤くなってるように見える
「カズマ顔が赤いのですが風邪でも引きましたか?」
「ち、違うよ!俺風邪引いて無いから!」
「何故浮ついた声で…しかし先程よりも赤ですし、カズマちょっと失礼」
「め、めぐみん!?顔!顔近いぞ!!」
「んー熱は本当に無いみたいですね、しかし先程よりも更に顔が赤くなってますし。」
「本当に大丈夫だから!そんなにししし心配しなくても良いぞ!」
うん今度は動揺までし始めました、これは怪しいですね
「カズマちょっと部屋へ来てください」
「えっ!?ちょ!?」
とりあえず廊下で立ち話するのも疲れるのでカズマを私の部屋へ強引に連れて行く。
「め、めぐみん?なな何で部屋に??」
「廊下で立ち話するのもあれですし、それにたまたま私の部屋の前でしたので。」
「そ、そそうか!」
「カズマさっきから凄く動揺してますよ?本当に大丈夫ですか?」
「めめめぐみんは心配症だな!だ、大丈夫だっていったら大丈夫だぞ!」
「いやさっきから顔真っ赤にしてそこまで動揺されるといくら私でも心配は…」
何故でしょうか私は今一瞬嫌な事を考えてしまいました。
「と、とりあえずだ!早く居間にでも!」
「待ってくださいカズマ、一つ聞いて宜しいでしょうか?」
「な、何だ?急に改まって?」
うん多分これは私の気のせいなのです、だけどちょっと気になるので少しだけカズマに聞いてみるだけです。
「いや大した事は無いんですけどね?
昨日私カズマの部屋に行ってないですよね?」
「そ、そそうだな〜」
「実は昨日風呂場で逆上せて脱衣所で寝てしまったんですよ」
「そ、そそそそうかー!それは災難だったな!」
うん明らかにおかしいさっきよりかなり動揺している
「そして今朝目が覚めると私この部屋のベッドで寝てたんですよ何故でしょうか?」
「……」
突然カズマは黙り始めた、えっちょ何故そこで黙るのですか!?私完璧に嫌な予感しか無いのですけど!!
め「か、カズマ?何故黙るのです?」
「ほ…」
「ほ?」
「本当にすいませんでしたぁぁぁ!!!」
あっこれあれですね、裸見られちゃいましたね。
「めぐみん!これには深い訳がだな…ってめぐみん?何で窓の方に?」
「ふふ…今日は良い飛び降り日ですね。」
「おいちょっと待て何だ飛び降り日って!早まんなよ!?」
カズマが何か言ってますが別にそんなの気にしません。あぁ何ていい天気なのだろうこんな日に飛び降りれたらさぞ気持ち良く逝けるのだろう。
私は窓を開けるとゆっくり窓の縁に手をかけ脚を上げる。
「おいめぐみん!待て!待つんだ!」
「カズマ…何言ってるのですか?こんな日に飛び降りれたらどれだけ最高か…」
「何言ってんだ馬鹿!たかだか裸見られただけで死のうとすんじゃねぇよ!」
「カズマ今何と?裸を見られたからって…?」
「あぁそうだぞ!一々お前の貧相な裸を見たからって欲情する俺じゃ…」
「カズマの馬鹿!!」
「え!?」
「貧相な裸でもカズマに見られるのはとても恥ずかしいんですよ!!」
「そ、そうなのか?」
「えぇそうですとも!実際今こうして2階から飛び降りて死にたいくらいに!。」
「うん死ぬのはやめような?てかマジで俺に裸見られるのそんなに嫌だったのか?」
「えぇそうですよ!自分でも分からないくらいにとてもですね!」
「そうか…何かその悪かったな…」
「悪かったで済む訳ないでしょう!もう記憶を取り戻す前に引きこもりたくなりました!」
「うん引きこもるのもやめような?」
「もう知りません!今から私はここから飛び降ります!」
「おい待て!やめろ!めぐみんそれだけはマジでやめてくれ!」
「嫌です!もう覚悟は出来たんです!」
「くそこうなったら…!」
もうこの恥ずかしさから早く抜け出したい私は
勢い良く2階の窓から飛び降り!
「めぐみんすまん!『スティール!』『スティール!』」
バサ!
「え?あれ何故カズマが私のパジャマのズボンとパンツを?」
飛び降りようとした瞬間バサっと音が聞こえ振り向いて見るとカズマがパジャマのズボンと黒の下着を握っていた。
「何故かどうかは自分の下半身見たら分かるさ」
カズマが言った通り恐る恐る下半身を見て見ると見事私の下半身はスッポンポンになっていた。
「え、ちょカズマ返し…!」
思わず窓縁に手をかけていた手とそれを支える片手を股に隠すために手を離してしまった私は後ろ向きに窓の外に落ちていった。
「きゃぁぁぁぁ!!」
「おっと!間一髪セーフ」
「うっ…うっ…」
「よしよし怖かったなー」
「怖かったじゃありませんよ…ウッ…普通パジャマのズボンとパンツ剥ぎませんよ…ウッ…ク」
「お前を助ける為にはこうするしか無かったんだよ。ほらパンツとズボン返すから早く履いてくれ、俺後ろ向いてるからさ」
「そんなの当たり前ですよ!全くカズマは鬼畜な人です…」
「ふぅ、カズマもう振り向いて良いですよ」
カズマから返して貰った下着とズボンを履き終えた私はカズマを振り向かせる。
しかしさっきは本当に危なかった、カズマがいなかったら真っ逆様に落ちていたでしょうね。
「お、おうめぐみんさっきはマジで悪かった」
「もう良いですよ気にしてませんよ。ちょっとだけですけど」
「ちょっとだけかよ…まぁお前が死ぬよりかはマシか」
「そうですね、けどもっとまともな止め方があったはずですけどね」
「俺にとってはあれが最適の止め方何だよ」
「何処が最適なのですか…全く本当に私はこんな人に惚れてしまってるのでしょうか…鬼畜カズマの事ですから嘘を付いてる可能性が…」
「おい何か色々傷付くからやめろ」
「そのままどんどん傷付いてください、私だっていっぱい傷つきましたから」
「お前な…」
「まぁ傷付くだけじゃあれですし、ここは仕返しか罰を一つ欲しいですね」
「おいおい何だお仕置きか罰って」
「そのまんまの意味ですよ、そうですね…何をしてやりましょうか…フフフ」
「段々めぐみんの事が怖くなってきたぞ…」
「む、何故そうなるのですか全く…決めました」
「お、何だ?何をするってんだ?」
「ふっふっふ…こうしてやるのですよ!」
「ぬぁ!?めぐみん!?」
私はゆっくりカズマに近づくと思いっきりカズマに抱き着いた、これが一番の仕返しになるだろう。
「今日1日私は好きな時にどんな場所だろうとカズマに抱き着きますのでお忘れなくスリスリ」
「意味わかんねぇよ!マジで言ってんのか!?てかスリスリすんな!」
「マジですよ?大体私の裸を見たんです。確かカズマは悪評が凄いとこっそりアクアとダクネスに教えてもらいました、ですので今以上の悪評をばら撒く事だって出来るのですよ?」
「くっ…ぐうの音も出ない…」
「ふふ、ですので今日は私はこうやって好きな時に抱き着くんです」
「くそぉ…こんな辱めは初めてだ…」
「ふっふっふ、あっそいえばカズマ今日何処か出かけるのですか?」
「ん?あっ!やべすっかり忘れてた!ちょ今から行く所あるからめぐみん離れてくれないか!」
「む、何故ですか!さっきの話聞いてましたか!?私にはカズマに抱きつく権利が!」
「それはそれだ!今から行く所は俺1人じゃなきゃ駄目なんだよ!」
「そんなの私は知りません!」
「後でちゃんと何処だろうと付き合ってやるからさ!頼むよ!」
「むぅ…昼までには帰ってこれますか?」
「昼までにだな!分かった!多分そんなにかからないから良いぞ!」
「分かりました…しょうがないですね…」
私はしぶしぶカズマの体から離れました、何とも名残惜しい事です。
まぁいつでも抱きつけるので良いですけど。
「めぐみんありがとう、んじゃちょっと急ぐから!また後でな!」
カズマはそう言うと急いで私の部屋から出て屋敷から飛び出して行きました。
「あっ何の用事だったのか聞けば良かったですね…まぁ良いですお昼までゆっくりしてますかね」
カズマが帰ってくるまで時間がありますし。
そいえば朝ご飯がまだでしたね。
とりあえず朝ご飯でも食べたら自分の部屋でも軽く漁って見ますかね。何か思い出すかもしれませんし。
私はゆっくり立ち上がり自分の部屋を出て居間へと向かいました。
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