第6話 カエルの襲撃!(ボッチも登場?)
「ふぅ、ダクネスクエストに書かれた場所ってこの辺りか?」
「あぁ確かにこの辺りだが…周りを見る限りモンスターはいないな」
俺達パーティーはクエストでジャイアントトードの群れを倒しに街の近くの平原に着ているのだが、おかしな事にそこには一匹たりともいなかったのだ。もう誰かが狩り終えたのか?
「カズマどうする?このままここで待つか?」
「ん〜どうしたものか…」
「別に良いじゃないの待たなくても〜ヌルヌルにならずに済むし〜」
「ヌルヌル?ヌルヌルとは何ですか?」
「めぐみんお前は知らなくていいぞ…とりあえずここで少し待ってみるか」
「むぅどうしてですか?気になるのですが!」
「どうしてもだ、しっかしここに来ると初めてアクアとクエストを受けた頃を思い出すなぁ」
「あぁそんな事もあったわねーあん時カズマ泣きながらカエルに追われてたわね」
「泣いてねぇよ!むしろあの後食われて泣いてたのお前の方だろうが!」
「うっさいわねー!私は泣いてなんかいません〜!」
「泣いてたろうが!嘘ついてんじゃねぇよこの駄目神が!」
「あぁ!!またカズマが駄目神って言った!」
「お前が嘘言うからだろうが!」
たくこの駄目神と話をすると色々ズレてしまうせっかく懐かしい事を思い出していたのに台無しだ、そんな事を思ってるとめぐみんが袖を引っ張ってきた
「ん?めぐみんどうした?」
「あの私と初めて出会った時の事を教えてくれませんか?ちょっと気になりまして後何か思い出すかもしれないですし」
「あぁ良いぞ最初お前と出会ったのはギルドでな、俺とアクアがパーティーを募集してたらお前がやってきたんだ。いやぁあの時最初は冷やかしかと思ったぞ」
「冷やかし?私は何かしたのですか?」
「あぁパーティー募集してるのはここだろうか?と聞いてきてあぁそうだと言ったら突然お前『我が名はめぐみん!紅魔族随一にして爆裂魔法を操る者!』と大声で言い出してさ」
「ちょ!ちょっと待ってください!私そんな恥ずかしい事をしたんですか!?」
「そうだぞお前はどんな時もこんな感じに名乗りをあげてたなぁ。まぁその後3日も何も食べてないと言い出して飯を奢ってやったな」
「私そんな事まで言ったんですか…」
「あぁ後はそうだなぁ…あっ確かめぐみんがあの時」
「もう良いです!もう良いですよカズマ!充分聞きましたから!!」
「そうか?んじゃ聞きたくなったらまた言えよまだまだ沢山あるから」
「い、いえ遠慮しときます…それ以上聞くとまた気絶してしまいそうです…」
どうやらさっきの話がかなり聞いたのかめぐみんは顔を赤くし俯いている、しかしあの時のめぐみんは色々と凄かったなぁ飯を3日も食わずよくやれたもんだ。
「なぁカズマ私と出会った時はどうだったんだ?」
「ん?お前と出会った時は…いきなり手を掴まれてハァハァ言いながら入りたいとか言ってたな」
「あぁそんな事もあったな、そして次の日にはクリスにスティールを教えてもらいそのままクリスのパンツを奪った事も!」
あぁそんな事もあったなぁ、おかげで少しだけ懐が増えた時はめちゃ喜んでたな俺。まぁ後でギルドにいる女性冒険者達からゴミを見る目で俺を見てたけど
「ほぅ…そんな事があったんですね。カズマ後で話があるのですが良いでしょうか?」
「え?あぁ良いぞ別に」
「ありがとうございます、にしてもジャイアントトードというモンスター未だに出てきませんね」
「そうだなぁ今日は諦めてこのまま帰るか?」
「そうだな、これ以上待っても出る気配が全く無さそうだし出直した方が良いだろう」
「ねーねー帰るなら途中でお酒買いたいんですけど」
「却下だ却下、んじゃとりあえず今日の晩飯買って帰るとするか」
「そうですね…ん?カズマそれは何ですか?」
「あっこれかこれは前に作った魔道具でな、使ってみるか?」
めぐみんが聞いてきた魔道具それは俺が作ったダイナマイトだった、たまたま余っていたので使おうと思ったのだがまさかの現地に行けばモンスターが一匹もいないという事態になったしな
「良いのですか使っちゃても?そんなに数は無いのでは?」
「良いよまた作れば良いしな、ほれ」
「ありがとうございます、しかしこれはどうやって使うのですか?」
「あぁそれはこうやって…」
俺は一通りダイナマイトの使い方を教えてやったついでにたまたまあったライターも、教え終わった後めぐみんは早く使いたいのかうずうずしている。
「しかしカズマそんな物をまた持って来るとは、いつ完成したんだ?」
「あぁいつだったかなぁ…結構前な気がするけど」
「カズマ!もう使ってよろしいでしょうか!?」
「はいはい、使って良いから気をつけて使えよ?」
「ふっふっふ…ではいきますよ!」
そういうとめぐみんはダイナマイトの導火線に火を付けた、さて後は投げるだけなのだが何故かめぐみんはそれを投げずじっと導火線を見つめていた
「めぐみんどうした?早く投げないとそれ爆発するぞ?」
「おぉ…」
めぐみんは導火線をじっと見つめていた、そして着々と導火線がダイナマイトの方へ近づいていた。まだ半分もいってないがこのままじゃ確実にヤバイこれは早く取り上げて投げないと巻き添えを食らってしまうな、俺はめぐみんが持ってるダイナマイトを取り上げようと近づいた
「めぐみんじっとしてないで早くそれを…」
「ふむふむ…この導火線とやらは中々良い感じに煌めいてますね、何故かとても懐かしい感じがしますよ」
「お前何言ってんだ…てかマジでそろそろ投げないと危ないから早よ投げろ!!」
「嫌です!もっとこの煌めきを見てみたいのです!」
「めぐみんお前馬鹿か!?このままじゃ俺達まで巻き添え食らうんだ!良いからそれを早く投げろ!!」
「なっ!今カズマ私のこと馬鹿と言いましたね!カズマはそんな事を言わないと思ってたのに!最低です!」
「いつ俺がお前の悪口を言わないと言った!!このバーカ!」
「あぁ!!また馬鹿って言った!もうカズマなんて知りません!ふん!」
めぐみんはそう言いながら火がついたダイナマイトを懐に隠した、何やってんだこいつはこのままじゃ火が燃え移ってめぐみんが危ないしけど放っておくと爆発しちまう!こうなったら!
「めぐみん悪いが何盗られても俺は悪くないからな!『スティール!!』」
「なっ!?私の魔道具がぁ!!返して下さい!」
よし!一発成功!さて早くこいつを投げれば!
「どりゃぁぁぁ!!」
ドカーーーン!
何とか間一髪ダイナマイトを爆発する前に投げれた…もうこいつにダイナマイトを貸すのはやめよう
「おぉ久々に見たがやはり威力は高いな」
「本当ねぇ、これ食らってたら蘇生すら出来ないわね肉が吹っ飛び過ぎて」
後ろでとんでもない事が聞こえた気がするがまぁ今は気にしなくていい。もう早く家に帰りたい
「カズマ!何で投げちゃうんですか!せっかく楽しんでたのに!」
「うるせぇ!あれは玩具じゃないんだ!そんなに煌めきが見たきゃさっさと爆裂魔法の詠唱でも思い出したらどうだ!?」
「そんな簡単に思い出したら苦労しませんよ!!私記憶喪失してるんですよ!?」
「だから何だって言うんだ!俺は知った事じゃないなぁ!!」
「カズマは本当に最低ですね!もう本当に知りません!!」
ボコッ!!
「それはこっちのセリフ…ん?ボコッ?」
ゲコゲコ
ダクネス「カズマ!めぐみん!早くそこから離れるんだ!!眠っていたジャイアントトード達が目を覚まし始めたぞ!」
俺はダクネスの声を聞き周りを見渡すとジャイアントトード達が次々と地面から這い出てきたこいつら地面に潜っていたから中々見つけられなかったのか!
「ヤバイな囲まれてるぞ…」
そう俺達パーティーは囲まれてしまった、普段ならアクアやダクネスを餌にして狩れるのだが囲まれてしまっては囮の意味がない
「おぉこれがジャイアントトード…中々の大きさですね」
「めぐみん!迂闊に近づくと喰われるぞ!」
「何を言ってるんですかカズマこのカエル達は大人しいみたいですし喰われるわけ…」
ゲコゲコ
めぐみんの近くにいた一匹のジャイアントトードは勢いよく舌を出しめぐみんを巻きつけたそしてそのまま食べてしまった
「め、めぐみん!!大丈夫か!?」
「カズマ!危ない!」
ダクネスが俺を助けるべく勢いよくタックルをしてきた、うん普通は助かった!とか言うべきなんだろうけどこいつのタックルマジでクソ痛い
「ぐほっ!?…ダ、ダクネス助けるのは良いがもう少しタックルの威力を…」
「あぁん!!これがジャイアントトードの粘液…!気持ち良い!気持ち良いぞ!カズマ!」
こいつは仲間を助ける為にやったんじゃなくてただ喰われたい為だけにしたのか…流石変態他の人とは違うな
めぐみん「カ…カズマ…たしゅけ…うぷぷ…」
「めぐみん!無事だったか!おいアクア何時までもサボってないで早く補助魔法を…」
「カズマさぁぁぁん!!!!助けてぇぇ!!」
アクアの方を見るとジャイアントトード8匹に追われて必死に逃げ回っていた。本能的にあいつを優先的に襲っているのだろうか…ってそうじゃない!
「くそ!こうなったらめぐみんとダクネスだけでも!」
「いやぁぁ!!私を見捨てないでーーー!!」
「おいアクアこっちくんな!!カエル供がこっちに来るだろうが!」
「嫌よーー!!早くカズマさん助けてよーー!!」
アクアがカエルを引き連れてこっちに向かってきた、これかなりヤバイ!このままマジで全滅する!
「あぁもう!一体どうすれば!!」
俺は絶望しながらそんな事を言うと何処からか聞き覚えのある少女の声がしたと同時に魔法が放れた
『ライト.オブ.セイバー!!』
「カズマさん早く助け…ぶほぉぉ!!」
「あぁん!!せっかくの粘液が!!」
「か、かじゅ…きゃぁ!?」
「めぐみん!」
俺は残った体力を振り絞って走り魔法の勢いで飛ばされためぐみんが地面に落ちる前に何とかキャッチする事が出来た、危ない危ないまた頭うって怪我されたら困るからな
「うぁカエル臭…めぐみん大丈夫だったか?」
「うぅ…見た目によらず恐ろしいカエルでした…」
「そうかい、けどまぁ無事で何よりだ」
「ぶはぁ!何処が無事なのよ!私散々な目にあったんですけど!」
「この粘液持ち帰る事は出来ぬのか?あぁ勿体無い…」
「そこまで言えるなら大丈夫だろうが、おいダクネス粘液は持ち帰ろうとするなよ?見つけたら即捨ててやるからな」
「なっ!?カズマそれはあんまりだぞ!」
「そうよ!!大体カズマがこんなクエストを受けたからで!」
「あのぅ…皆さんご無事でしょうか…?」
そんなやり取りをしていると聞き慣れた声がこちらにやってきたそして振り向くとめぐみんと同じ紅魔族でありそして魔法使いとして優秀なゆんゆんがそこにいた
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