例えば、台詞だけで書いてみた。

青キング(Aoking)

例えば、台詞だけで書いてみた。

「えっー、おっほん」

「うわー竹本さんすごい緊張してて、咳払いしてるー。咳払いユーナウ」

「このたびは……ええと」

「この旅は、エトー!」

「おい、香織。それじゃ、往年のサッカー選手だぞ」

「ハッカー選手?」

「明らかな聞き間違いで首を傾げるな、香織。ハッカー選手ってのは、きっとハッカーするスポーツの選手なんだよ」

「えっー、おっほんおっほんおっほん。ぐぁ、喉傷めた」

「竹本さん、声が掠れてるよっー」

「あんたらが、話をしようとしてるのに黙らんからじゃろがい」

「竹本さんが、なまはげになったぁ!」

「誰がなまはげじゃい!」

「なま婿なま嫁なまはげドン。うん、これいいね」

「訳のわからん単語で、早口言葉つくってんじゃねぇ! なま婿となま嫁って、どういう婿と嫁じゃい! 三つ目に関しては、有名映画に響きがそっくりじゃの、なまはげが宇宙に行くのかのう!?」

「竹本さん、さっきから一人で何を叫んでいるんだい」

「……白々しい」

「夜が明けたんだよ、きっと」

「よし、香織。月に向かってお仕置きだ」

「……突っ込む気力も失せたわい」

「でも、私が今着てるの、ブレザーだよ?」

「大丈夫。美処女戦士ブレザームーンで通せばいいから」

「いや、グッジョブじゃねぇよ」


 ひどいもんだな。

 台詞だけだと、ボケの幅も狭くなるよ。

 もし、これで十万字書けっていわれたら挫折者続出だろうな。

 作者はまた、益体もないことを実行してしまったらしい。

 いろいろ、すみませんでした。

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