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夕日に染まるその顔は嬉しさと恥ずかしさが混ざっているのか、照れたような表情をしていた。
「全然、来てくれないから不安だったよ」
席から立ち上がり、女性に近づく宮原に総言うと女性はふふっと笑った。
春風に乗ってパンの香ばしい匂いが宮原の鼻をくすぐった。
「夢じゃなかったんだ…」
「夢でクリームパンは現実で食べれないでしょ?」
呆れたように腰に手を当てて、頬を膨らませると女性はそっと宮原の頬を撫でた。
「私、あの時ここの3年生だったの」
懐かしそうに目を細めると女性は制服ではないスカートを少し揺らして、宮原を見つめた。
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