第2話

 人という生き物は誰でも基本的にというか本質的に自分に甘く、他人に厳しい。


 この場合の甘いは優しいという意味を含む。だから同じことをしても自分がした場合は赦されないといけないと思いやすいが、他人がしたら赦されないと思いやすい。これが軽いと重いという感覚として天秤の重りを左右する。


 しかも不味いことに自分はこのことを自覚しないと等しい重りで天秤にかけることが出来ない。これが数にすると自分が六で相手が四にしているのに自分の感覚では互いに同じ五だと思うという誤解につながる配分。


 心とはたえず天秤だと自覚しないと相手を幽霊にして重さを量ることになりこれが1と0の感覚で1と0で天秤が釣り合いをとれると感じる誤解のもと。霊にされた相手はどう思うか、簡単でうらむことに、呪うことになる。幽霊とはかすかなれいで亡霊とはないれい。悪霊とは悪いりょうのことでれいはりょうになる。だから零は量になる。音に気づけば声にもなる。声になるなら句になる。九になれば十がとなりにある。秘訣は挟むこと。であれば八と十で挟めば九は必ずの状態つまり弓になる。弓のとなりには矢があり、その反対には的が、言葉とは事と場という現実から生まれた具体的なものを抽象化した記号であれば具体化が絵で抽象化が字で絵と字を挟めば絵文字が生まれるのが理解される。


 人工とは自然の一部。人の決まりも自然の一部で人の決まりには逆らえるけど自然の決まりには逆らえない。そして自然の決まりとは万有引力を考えるとわかるが万有つまりすべてにあてはまるものだから人も例外にはない。


 つまりたとえからはずれないものが、万があるもの。理解とは分解することだとわかったら反対に知恵は組み立てることだとわかる。であれば組み立てているものを分解することで組み立て方がわかる、つまり組み立てる順序が、順番がわかるのはわかるだろう。


 相手に納得してもらうためにはどうすればいいのかわかるかい。音としてはわかりましたと言わせればいいわけだけど。でも、どうすればわかりましたと言うだろうか。わかればわかりましたと言いやすいということはわかる。つまり相手がわからないとわかりましたとは言わない。


 でははじめに相手にわからせるべきことはなんだい。それはわからないこと。つまりわからないことをわからせないと相手はわかるものだと誤解して解答を出して来る。


 計算出来ないのにわかるのは0くらいのもので自分が0になることは基本的に出来ない。なぜか、それは出て来るのが自分からだから。でも基本で出来なくても応用ならどうかな。応じて用いるならはじめは相手にある。つまり1は相手からはじめる。で天秤は1と0にすればどうなるか。自分に重りはなく相手にすべての重りが集まる。つまり一は十と感じられる。ということはその足す形、心の輪郭を表す音の形は意味と内容を変え中であり従であり柔であり拾となる。


 で自分がその糸に気づくとどうなるかわかるかい。人が最も望むままになるんだ、かいてみるとわかる、ほしいままと。ほしいままに変換する。


 欲しいまま。恣。縦。


 つまり糸に従えば次の心にあたる。次の心とはどんな心かといえば次とは亜のことだから悪のことで一の心は信仰で二の心は知恵なので知恵が悪となり悪を知る恵みを理解すればその先にある心は数の領域で四、その領域にはたらく力は慈悲となる。


 ついを知る。ただそれだけで終わる。なぜならすでにはじまっているのだから、だから今、恵となるのは絵となる象り。今のついを抽象から具体的に変えるために組み立てる。色紙を折るように音という紙を織るとついは終に対となり文を手にすれば明らかになる。




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