集団感染は古来から始まっていた
新型感染症自粛が始まってもう結構経ちますが、世の中には色々なニュースが飛び交っていますね。
しかし実際の所、感染症にかかっている人は極一部で、大半の人はテレビで、ネットで見聞きするだけのものなんですね。
まあそうでなければ自粛なんて程度で済む段階ではないのですけれど。
だからこそ世の中は二次被害の方が大きい。
問題としては小さくは無いですが、根本的な感染症に比べれば対応が遅れるのも致し方ない事です。
しかし人の気持ち一つで防ぐ事もできた。
なぜそれが防げなかったのか。
それは大半の人が架空の出来事だから。
僕の周りにも実際かかった人はいません。今の所は。
どこどこで感染者が出た、と聞くだけで実際感染した人を見た事ありません。
ただ世の中で騒がれている、というだけです。
目の前にあるのは買占めによる被害。自粛による業務への影響。
実害と言えるのはそれら人による二次被害だけです。
しかしこの現実。
こうなる事が分からなかったのか? と言えばそうでもない。
少なくとも僕はこういう世の中だと分かっていたし、災害が起きればこういう結果になる事は理解していた。
カクヨム公開中の「ハイブリッド・エンジェル」
これがまさにそういう話。
これは人間の中にロボットが紛れ込む事件の話なんだけど。
実際にロボットを目の当たりにした人はほとんどいなくて、テレビでネットで日々騒がれる中、人間による差別偏見による二次被害を描いた物語なんですね。
実はこれ公募に出した事があって。
落選したのですが批評をもらいまして。
その結果が要するにリアリティがない。
「ロボットが混ざっているなら全国民一斉検査すればそれで済みそう。違和感がある」
というものです。
リアリティなかったですかね?
感染症も全国民一斉検査すれば済みますかね?
物語中のロボットも日々進化していて、検査のメカニズムは分かっているので、センサーを抜けて結果を誤認させる方法が精巧になっていくのです。
人工臓器や補助器具など、いわゆるサイボーグ化してる人もいれば、人権もあるので検査も簡単ではない。
無断でレントゲン撮る装置を設置すればプライバシーの侵害で批難されるわけです。
怪しげな検査方法が拡散して怪しげなキットも売られましたね。
劇中でも同じ事が起きていますね。
世界は問題に向けて一丸となって取り組まなくてはならないのですが、
それでも安倍政権を批判したり、不要な外出したり、ここぞとばかりに儲けようとしたり。
全国民の割合からすれば、ほとんどの人がそっち側でしたね。
そしておそらく審査した人もそっち側の人間だったでしょう。
だから刺さらなかった。
「ああ、今こういう世の中だからね。このままではいけないね。考えさせられるね」
とはならない。
今心無い人達に注意を促しても届かないのと同じです。
だけど審査員の人が悪いのではない。
そういう世の中の比率だというだけです。
世の中に広く受け入れられるものでなくては売れない。
しかし、やはり「世の中を変えていければ」「訴えかけていれば」というのが僕のスタンスなので、
無責任を肯定するノリを送り出す事はできない。
ガラでもない事をしても売れはしません。
だからこれからもそういう物を書き続けていければ、それが伝わる時が来れば、と願いながら続けるだけです。
あ、一つ読み違えてた事はありました。
「ハイブリッド・エンジェル」では、いわゆるオイルショックは起こりません。
そこは、もう少し現代人は進んでいると思ってました。
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