ヘッドホンから音を聞くと

仕事では音を聞かなくてはならない場合もあります。


特に演出の仕事をやる場合、ここでこの曲を鳴らして、ここでこの音を鳴らして、


とやるので、実際の音が聞けなくてはならないんですね。


とあるタイトルでスクリプタの都合がつかなかったので、急遽演出経験もあった僕がスクリプトを書く事になる。



スクリプト演出というのがどういう作業になるかと言うと、


この場面にはどんな曲、音を入れようか――という時には実際の音を聞いてみなくては入れられない。


その「元音」というのはPC上のデータなんですね。


パソコンの上で聞けるものです。


そして実機で確認する場合。


プレステとかPSPですね。


実際の動作を確認するのはゲーム機上です。


そっちはテレビなり、直接機器についているイヤホンから音が鳴るんですね。


どうなるかと言うと、選ぶ時はPCのヘッドホンを耳に当て、


確認時には、実機のヘッドホンを耳に当てる。


バタバタと忙しい状態になります。



今はPC上で動作の確認までできる環境も珍しくないのでそんな事はなくなりましたけどね。


さらに大昔は紙に


「バシッ!」


「ドカッ!」


「ボコッ!」


とだけ書かれていて、どんな音かは組み込んでみないと分からない、なんて時代もありました。



ともあれ、ヘッドホンを二つ併用していた時代の事。


二つを入れ替えて確認するのが面倒。特に時間が経つとコードがこんがらがる。


なので、一つ工夫を凝らしました。


実機からの音声出力をPCの音声入力に。


そしてPCのヘッドホンを耳に当てる。


そうすると両方の音をいっぺんに聞く事が出来る。


作業の効率が格段にアップしました。


特に、実機でプレイしながら「どの曲がいいか」と選ぶ事が出来る。


ゲーム機の音声、効果音を聞きながら、それにPCから流す曲を合わせられる。


二つの機器の音を同時に聞ける。


演出がすごくやりやすい。



やりやすいんですが、落とし穴もありまして、


音を双方から出していると、どっちから鳴っているのか分からなくなる事があるんですね。


ゲームプレイ中、PCから曲を鳴らしてみる。


これでいいんじゃないか、という感じでしばらくプレイ。


うん、これでOK――となってゲーム機をリセット。


しかし曲だけ止まらない。


何だ? いったい何を間違った? とソースを開いて確認――、


ってそんなバグあるかーい!


と一人突っ込み。


佳境になるとそんな事もあります。

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